★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

おさるのれっしゃ  *牛窪良太

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黄色いキャップが似合うおさるの車掌さん。

 

バナナがキップ替わり!みんな乗車するためにバナナを持ってきました。

 

黄色いボディーが目をひく列車。1号車には白、黒のお客様!?

 

2号車のお客様は、つの、つの、つのシカさんたちです。

 

お互いにつのが絡んでしまわないように、

 

あまり首をふれないかも!?行儀よく進行方向を見つめています(*^-^*)

 

4号車には小さなお客様がたくさんアリさんの団体です。

 

みんなで大きなバナナを一つ運んできました。

 

ありさん、体は小さいし、たっくさん仲間がいるので、

 

バナナ一本で、団体割引をお願いしますとのこと。

 

5号車は食堂車のようです!

 

バナナカレーに、バナナケーキに、バナナピザ、バナナオムレツ、バナナバーガー、

 

バナナ料理のフルコースです!

 

この列車でしか味わえない料理の数々。とっても美味しそうです!

 

みんなを乗せた列車は、橋を渡っています。

 

頭の上には綺麗な虹の橋が架かっています。

 

もうすぐトンネルのようです。

 

あぁー!危ないところでした、、、、

 

8号車に乗車しているきりんさん。トンネルは天井が低いので、

 

首を曲げて、トンネルをくぐります。

 

通り過ぎるまでは、しばらくこの体制で(*^-^*)

 

トンネルを抜けると、終点の駅に到着です。

 

お客様はみんな降りて、森へ帰っていきます。

 

おさるの列車は森の車庫で、しばし休憩です。

 

つぎの出発は、くまさんが車掌の、リンゴ列車です!

 

切符はバナナじゃなく、リンゴをご用意ください。

 

かわいい動物たちに、列車、珍しくて美味しそうな料理と、

 

これでもかというぐらい、楽しい、美味しい、カワイイを全部詰め込んだ、

 

絵本になっています!

 

色鮮やかで、ポップで、読んでいてワクワクしてきます。

 

切符がまた、果物に変わる点がユニークです(*^-^*)

 

《著者紹介》

作:牛窪良太(うしくぼりょうた)

大阪で生まれ、東京で育つ。桑沢デザイン研究所卒業。

第21回講談社絵本新人賞受賞。著書に『ガボンバのバット』(講談社)、『ポッチのかんがえてること』、『おすしのうた』(ともに教育画劇)がある。色鉛筆はカッターでコリコリと削る派。

※絵本より引用

 

【文・絵:牛窪良太 出版社:アリス館】

 

 

 


おさるのれっしゃ

くものこ くーと そらのなかまたち    *さとうめぐみ

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くものこ くーが、 ひとりでぽっかり空に浮かんでいると、

 

下から赤い風船がふわふわとやってきました。

 

赤い風船の中で、「わたしを出して~」と何やら声が聴こえてきます。

 

くーは、風船をあけると、中からかぜのこ ふーが出て来ました。

 

二人は仲良く広い空でじゃれています。

 

すると、のりものの形をしたくもたちの集団を発見!

 

くーはくもたちに紛れて、かくれんぼを始めました。

 

さぁ、くーはどこにかくれているのかな?

 

今度はどうぶつの形に似たくもの その中へ

 

そらの上の動物園みたいです。

 

いろんな動物の形をした雲が浮かんでいます。

 

くーはどこにいるのかな?

 

お次は、なんだか甘くておいしそうな おかしの形のくもの そのなかへ。

 

くーもかくれんぼの途中で、思わずソフトクリームをペロリ。

 

ふーに見つかってしまいました。

 

おや、だんだんと雲行きが怪しくなってきました。

 

右からまっくろなあまぐもがやってきました。

 

くーが、くろいくもの中に吸い込まれていきます。

 

ふーは、くーを助けに行きますが、すぐに突き飛ばされてしまい、

 

なかなか近づけません。

 

まっくろな雲たちは、かみなりと大雨を降らしています。

 

くーは今にも押しつぶされてしまいそう。

 

そのとき、遠くの方から 光が見えてきました。

 

ふーがおひさまを 連れてきたようです。

 

お日様はまっくろな雲たちも、ポカポカとあたため、

 

みんな雲たちも穏やかな優しい顔になっています。

 

夕焼け空に、まっくろな雲たちも、くーも、ふーも、

 

みんな同じ夕焼け色に染まっています。

 

明日はどんな雲たちに出会えるかな?というお話です。

 

くもの形が色んな形に自由に変化して、空をぷかぷか浮かんでいる姿に癒されます。

 

とてもかわいらしい作品です!

 

雨雲がやってきたときも、その後、雨雲さんが、太陽の光を浴びて、

 

柔和な表情になり、黒い色から黄色に変わるところも、

 

雲をただやっつけるんではなくて、みんな同じ雲なんだよ~と

 

表現されているところも素敵で好きな箇所です!

 

また普段目に捉えることが出来ない、風が描かれているところも気に入っています☆

 

かくれんぼしているくーを探しながら、この雲は何かな?と話しながら、

 

楽しい読み聞かせができる絵本です(*^-^*)

 

《著者紹介》

作:さとうめぐみ

東京に生まれる。東京藝術大学大学院修了。動物をモチーフに、日本画表現による

発表と絵本創作を続けている。

子どもが生まれ、一緒にたくさんの絵本と接するうちに絵本の世界に魅了され、本作りを始める。主な作品に「ごきげんぶーた」(教育画劇)「まじょのくつ」、「まじょのほうき」「まじょのマント」「まじょのぼうし」「あひるのあーちゃんあいうえお」

(ともにハッピーオウル社)紙芝居に「むくどりのゆめ」(浜田ひろすけ・作)(教育画劇)挿画作品に「知識ゼロからの日本絵画入門」(安河内 眞美・著幻冬舎)などがある。

※絵本より引用

 

【作・絵:さとうめぐみ 出版社:教育画劇

 

 

 


くものこくーとそらのなかまたち

 

へんしんトンネル  *あきやまただし

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子どもに大うけした絵本!

 

読み聞かせしている大人も一緒に楽しめる一冊です!

 

ふしぎなトンネルで、このトンネルをくぐると、

 

なぜか みんな へんしんしてしまいます。

 

かっぱさんが、ふしぎなトンネルを『かっぱ かっぱ かっぱ かっぱ』とくぐると、

 

勢いよく、何かが走ってきます。

 

『ぱかっ ぱかっ ぱかっ ぱかっ』とげんきな馬がトンネルを抜けました。

 

カッパさんはどこへ?

 

お次は、とけいさんが・・・・

 

『とけい とけい とけい とけい』とつぶやきながらトンネルにはいると・・・

 

さぁ、とけいさん、なににへんしんするかな??

 

トンネルの中から『けいと けいと けいと けいと』という声とともに、

 

毛糸さんが出て来ました。

 

時計さんから毛糸さんにへんしんです!

 

今度は『こらっ こらっ こらっ』とおこった人がトンネルにはいっていきます。

 

何にへんしんするのかな? 

 

今度はらっこさんが・・・

 

「らっこ らっこ らっこ」とトンネルから抜けて来ました。

 

お次はえりちゃんが、へんしんトンネルに挑戦です!

 

『えり えり えり えり えり』と元気に手を振りながら歩いていきます。

 

すると・・・・えりちゃんが・・・・

 

『りえ りえ りえ りえ りえ』という声が聴こえてきます。

 

どうやら、えりちゃんは、りえちゃんにへんしんしたようです。

 

お次は・・・向こうからゴリラさんが胸を叩きながらやってきます。

 

『うほ うほ うほ うほ』と言いながらトンネルの中に入っていくと、

 

おや、いつのまにか外は真っ暗。 夜になっています。

 

トンネルの中から『ほう ほう ほう』とふくろうさんが出て来ました。

 

明日は誰が何に、へんしんするのかな?

 

短い言葉を繰り返すリズムが子どもはとにかく大好きです。

 

そしてトンネルを通るたびに、言葉が逆さ言葉になって、

 

別の意味になったり、クイズみたいでページをめくる楽しみがあるようです!

 

 他にもないかな? とへんしんできる言葉を子どもと一緒に見つけるのも楽しいですね。

 

《著者紹介》

作:あきやまただし

1964年、東京に生まれる。 東京芸術大学デザイン科を卒業。 「ふしぎなカーニバル」

(講談社)で第14回講談社絵本新人賞を、「はやくねてよ」(岩崎書店)で‘95日本絵本大賞を受賞。 ほかに「うみキリン」「とんとんとん」(金の星社)、「まめうし」シリーズ、「ひまわに」シリーズ(PHP研究所)、「たまごにいちゃん」シリーズ(すずき出版)、「パンツぱんくろう」シリーズ(講談社)、「はなかっぱ」シリーズ(メディアファクトリー)などの絵本がある。

※絵本より引用

 

【作・絵:あきやまただし 出版社:金の星社

 

 
へんしんトンネル (新しいえほん)

はっきよい畑場所 *かがくいひろし

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子どもが大好きな絵本です!

 

かがくいひろしさんの絵本はどの作品もユニークで、愛らしく大好きです(*^^)v

 

からだの大きさも、腰回りの長さも、形も異なるお野菜たちが、

 

みんなで相撲をしています。

 

相撲の実況中継のようなスタイルで、進行していきます。

 

たまねに~しきは、からだは大きくないけれど、胴回りが太くて、

 

まわしが取りにくそうです。

 

にん~じ~わか~は、背丈があるが、少々細身でしょうか?

 

二人とも気合は十分なよう。

 

たまねに~しき~のまわしはやはり取るのが難しそう。

 

にんじわかのまわしも低すぎて、手が届かない。

 

両者ともに一歩もいい勝負を繰り広げる。

 

どうなるか、どっちが勝つのかなぁ~

 

最後はたまねにしきの皮がむけて、つるんとすべったにんじわかの負け。

 

何とも言えない玉ねぎの特長が、特技に変わる。

 

にんじんわか目にしみる悔しさですwww

 

さてさてお次はよこづなどうしの戦いになります。

 

大きな大きなからだをした、すいかい~。

 

重量も十分です。

 

対戦相手はだいこのあ~らし~!

 

準備体操にも余念がありません。

 

両者の体格差を見ても、これはもう勝利が決まりでしょうか?

 

だいこのあらし、すぐに持ち上げられ、そのまま土俵外に投げられるかと

 

思いきや、一度おろされました。

 

すいかいどうしたのでしょう?余裕をみせたのでしょうか?

 

今度はだいこのあらしが、すいかいを持ちあげました~

 

さすがよこづな。からだは細身でも、力技で十分対抗できるようです。

 

しかし、戻りました。

 

お互いに力比べをしたのでしょうか?

 

ここからは本気のいちばん。

 

すいかいも本気で押し出します。

 

だいこのあらしが土俵ギリギリまで追い詰められています。

 

もうここまででしょうか・・・

 

だいこのあらしが切り替えし、すいかいがなんと土俵から宙に浮いて飛んでいく。

 

このまま着地が悪ければ、割れてしまいます。

 

大丈夫か・・・・

 

おっと危なかった。

 

みんなが助けに来てくれました。

 

ひねりだしなげ~だいこのあらしの かち~!

 

日本の国技であるお相撲という競技もわかり、

 

お野菜嫌いな子どもたちも、野菜の特性、フォルムのチャームポイントを見て、

 

親近感がわく一冊ではないかと思います。

 

他にも、なすがしこを踏んだときに、思わず

 

おならをプっとして、恥ずかして顔が赤く染まるページは思わず笑みがこぼれ、

 

子どもは一番気に入っていました!

 

絵だけ見ていても、面白く読めるので2歳ぐらいからの読み聞かせにも

 

ぴったりかと思います(*'▽')

 

【作・絵:かがくいひろし 出版社:講談社

 


はっきよい畑場所 (講談社の創作絵本)

 

うみでなんのぎょうれつ?  *オームラトモコ

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なんのぎょうれつ?シリーズの今回はうみの魚バージョンです!

 

他にもどうぶつシリーズだったり、虫さんや、妖怪もあります(*^^)v

 

広い海の中、魚たちは自由自在にどこでも泳いでいくイメージですが、

 

そんなお魚さんたちが、行列に並んで、大渋滞している絵は圧巻です!

 

最後尾に並ぶ、クリオネが、最初に登場し、徐々に先頭に向かって進んでいく。

 

エビさんが、お時間があればお並びくださいと。

 

みんな先で何が起きているんだ?と不思議そうに、順番に並んでいます。

 

子どもが知っている、タツノオトシゴクマノミイワシ、ハリセンボンから、

 

鮮やかなチョウチョウウオや、光っているアンコウ、大きなイルカに、

 

サメ、シャチまで。

 

先頭までページが進んだところで、

 

パノラマページを開くと、そこには、岩にはさまった大きなクラゲが登場。

 

みんなでクラゲの足に自分の体を巻き付けて、息を合わせて一斉にひっぱり、

 

クラゲを助けるお話です(*^^)v

 

子どもは、なんといっても行列、渋滞しているものを見るのが大好き。

 

個性豊かな海の魚たちが50種類出て来ます。

 

2桁の数字を読む練習にもなり、お魚の種類を学べる絵本になっています!

 

読んでいたら「おおきなかぶ」の絵本を思い出しました。

 

みんなで力を合わせて、無事にクラゲさんを救出することができました。

 

 

《著者紹介》

作:オームラトモコ

東京都生まれ。会社員を経て、PALETTE CLUB SCHOOLを卒業後、イラストレーターとして活躍。『こんなおつかいはじめてさ』(講談社・第3回ピンポイント絵本コンペ最優秀賞受賞作品)でデビュー。数々の絵本作品を手掛ける中、『ぎょうれつ』シリーズは、海外でも多くのファンを獲得し、『なんのぎょうれつ?』はピーターパン賞、

ノールイゼールこどもが選文学賞を受賞。そのほかの自作の絵本に『たかいたかーい』

フレーベル館)、『みんなはははっ』(アリス館)など多数ある。

※絵本より引用

 

【作・オームラトモコ 出版社:ポプラ社

 


うみで なんの ぎょうれつ? (絵本・いつでもいっしょ 44)

 

 

だれのじてんしゃ  *高畠 純

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自転車は人の乗り物という概念を、楽しい発想で崩してくれる絵本。

 

ボディーが長い自転車に、とっても小さな自転車だったり、

 

2つの車輪はあるけど、ペダルとハンドルがない自転車だったり、

 

ハンドルが段違いに2つ付いていたり、

 

これは誰の自転車だろう?思いを巡らせながら、

 

1ページ1ページをめくるのが楽しい。

 

自転車の胴が長くて、足は短そうな生きものが乗る自転車が丘の上に。

 

誰が乗っている自転車だろう?

 

ページをめくると、

 

ワニさんの自転車でした。

 

ワニさんがもしも自転車に乗ったら、こんな感じなんだと感心してしまう。

 

モグラさんが地下トンネルを自転車で走って出口につくと、

 

とっても小さな小さな自転車が。

 

ハンドルも、ペダルも、サドルもない。

 

真ん中で二つ折りになるような形の自転車が。

 

これはだれの乗る自転車かな?

 

シャクトリムシ

 

身体を上手に折り曲げながら、坂道もスイスイと上がっていく。

 

手がなくても、足がなくても、上手に自転車を乗っている。

 

次の自転車はサドルもペダルも一つだけど、

 

ハンドルだけは段違いで2つある自転車。

 

これはだれが乗る自転車かな?

 

カンガルーさんの親子が一緒に乗る自転車でした。

 

親子で仲良くツーリング。

 

生きものの身体の特長を生かした、不思議な形の自転車が次々に登場し、

 

ページをめくるたび、次は誰だろう?とワクワクしてきます!

 

文字数も少なく、幼児も十分楽しめる絵本ですが、

 

色んな動物は、虫の知識がありながら、想像する力が育った、

 

小学校低学年ぐらいでもいいかな?と個人的に思いました!

 

大人になると逆に頭が固いせいか、ことごとく答えを外しましたwww

 

親子でクイズを出し合いながら、絵本の時間を楽しめます!

 

【作・絵:高畠純 出版社:フレーベル館

 

 


だれのじてんしゃ (新創作えほん)

なんのかげ?  *竹山枝里

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幼少期、自分の足元を見て、足元に影がくっついて、

 

離れないのが不思議でたまらなかったことを思い出す。

 

影から体を離そうと、ジャンプしたり、足をひきずってみたり、でも影は取れない。

 

夕方になると影は伸びて、昼間になると縮んだりして面白い影。

 

歩道に、車道を走る車の影が通り過ぎる際に、影を踏まないように!?

 

車の影にひかれないようにジャンプして遊んだ覚えがある。

 

影は平面しか写さないから、どこから光を当てるかによって、見え方も変わってくる。

 

前から、横から、上から写したやかんのシルエットも、

 

三枚目の横から見たシルエットみてようやく、子どもも「やかん」と認識できる。

 

光を当てる方向を変えるだけで、やかんも違った表情をみせる。

 

今度は野菜たち。

 

上から見るのと、横から見るのとでは、形がまるで違う。

 

影じゃないだけで、どこから見てもどの野菜か一目瞭然。

どの方向から光をあてていたかわかるページがあっていいなと思いました。

 

文房具を並べて写したシルエットは、向きや置き方によって、

 

数字やアルファベッドに変身する。

 

何でできているのかな?と考えるのが楽しい。

 

影はモノクロなイメージがあるけど、透明な入れ物に光を当てれば、光を通して、

 

影に色味が現れる。

 

より表情豊かに賑やかになった影。

 

おうちにあるものを、少し工夫すると、幻想的な夕暮れ時の遊園地もできる。

 

観覧車は扇風機にコップをつけている。

 

光が近く当たれば、小さくなるし、遠くから当てれば、長くのびる。

 

影の世界は自由自在。

 

光があるから、影ができる。

 

いろんな影を作って実験(遊びたくなる)してみたくなる一冊です(*^^)v

 

【文・構成:竹山枝里 写真:西山悦子 出版社:福音館書店