★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

おたんじょうびおめでとう!   *ハッチンス

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【作品:おたんじょうびおめでとう 作:ハッチンス 出版:偕成社

 

今日が誕生日のサムくん。

 

朝、パパとママからボートのおもちゃを誕生日プレゼントにもらいました。

 

さっそくもらったボートをキッチンの流しに水をためて、浮かせようとしますが、

 

キッチンに手が届きません。

 

そうだ、まだ着替えてなかったと部屋に戻り、一人クローゼットを開け、

 

服をとろうとするも、またしても手が届きません。

 

歯を磨こうと、洗面台にいくも、歯ブラシに手が届きません。

 

すると、玄関にピンポーンと誰かがやってきたようです。

 

誰だろう?お客さんかな?

 

パパとママがドアを開けると、ゆうびんやさんが荷物を届けに来てくれたようです。

 

荷物はおじいちゃんから、誕生日のサムくんへ、小さな椅子のプレゼントです。

 

サムくんは椅子を抱えると、自分の部屋に戻り、椅子の上に登り、

 

部屋の灯をつけ、クローゼットで服をとり、着替え、

 

洗面所に椅子を持っていて、自分で歯磨きをし、

 

キッチンに行って、椅子の上にのって、流しに水をため、

 

パパとママからもらったボートを浮かべて遊びました。

 

するとまた玄関でピンポーンとチャイムが鳴り、

 

サム君が椅子を玄関まで持っていき、椅子の上に上がりドアを開けると、

 

そこにはおじいちゃんがお祝いにかけつけてくれていましたというお話です。

 

子どものかわいらしい成長と、まだその成長が追いつかないもどかしさを、

 

見事に表現しています。

 

自分で色んな事ができるようになって、好奇心も出てきて、

 

大人と同じふるまいをしたくなる年ごろのサムくん。

 

その反面まだまだ体の成長が追い付かず、一人では出来ない事もあり、

 

そこに救世主の椅子が現れ、少し工夫すると、視界が変わり、

 

出来なかった色々が、出来るようになる微笑ましいお話です。

 

子どもと、子育てするママのどちらの視点も組んだ絵本だと思います。

 

子どもの挑戦したい、一人でやってみたいという気持ちを汲み、応援したくなる

 

一冊です(*^^)v

 

《著者紹介》

作:バット=ハッチンス

イギリスのヨークシャ生まれ。リーズ美術専門学校卒業。処女作の絵本『ロージーのおさんぽ』より『ティッチ』『おやすみみみずく』と、一作毎に新境地を開き、『風のいたずら』(The Wind Blew)で、ケート=グリーナウェイ賞受賞。

※絵本より引用

 

 

 


おたんじょうび おめでとう! (ハッチンスの絵本)

 

うんちっち *ステファニー・ブレイク

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真っ青な背景に、ウサギの子が背中に手を回し、ニコニコと立ち、

 

横の吹き出しに『うんちっち』と書かれたインパクト大な絵本!

 

子どもが手に取り、そして表紙を見ただけでゲラゲラ笑いだし、

 

一瞬にしてこの絵本の虜になりました。

 

『うんちっち』と変換するだけで、う〇ちの絵文字が出てきて、

 

私も最初そっちのお話なのかと思って読み始めました笑

 

想像力が乏しすぎ。。。。悲

 

ウサギの子は、いつもお父さん、お母さんから話かけられても、

 

『うんちっち』としかいいません。

 

朝、『ぼうや、おきなさい』と言えば、『うん ちっち』と答え、

 

『ぼうや、ほうれん草をおたべ』と言えば、『うん ちっち』と答えます。

 

ある日オオカミがやってきて、ウサギの子にいいました。

 

『ぼうやをたべてもいいかい?』ウサギの子は『うん ちっち』と答えました。

 

オオカミはペロリ。

 

オオカミが家に帰ると、奥さんが、

 

『おかえりなさい、あなた』と声をかけると、

 

オオカミは『うんちっち』と答えました。

 

しばらくすると、オオカミは調子が悪くなって、

 

お医者さんを呼びました。

 

お医者さんは喉を見るので、『アーと声を出してください』と。

 

ところがオオカミは『うんちっち』と答え、

 

お医者さんは、びっくり飛び上がり、

 

『きみ、うちの息子を食べたね。』

 

お医者さんは、ウサギの子のお父さんだったのです。

 

ウサギの子をお父さんはオオカミの口を広げて探しました。

 

やっとウサギの子を見つけると、

 

お医者さんは、『ああ、ぼくの大事なうんちっち』と言い、

 

うさぎのこは、『ぼくはシモンだよ。知ってるくせに!』と答えました。

 

ウサギのは無事に家に戻り、眠りにつきました。

 

次の日お父さんに、『歯を磨きなさい』と言われると、

 

ウサギの子は・・・・・

 

最後のオチはお楽しみに取っておきましょう!笑

 

最後までウサギの子には、脱帽です。とても賢いウサギの子。

 

そしてユーモア&いたずらっ子で、かわいい盛り。

 

男の子の親御さんは、自分の子のことを読んでいる気持ちになるのではないでしょうか。

 

リズミカルで、キャッチーな繰り返し言葉に、子どもは夢中で、大ウケしていました!

 

子どもも大好きな作品です(*^-^*)

 

大人も子どもも共感できる、楽しい絵本です☆彡

 

※絵本より引用

【作品:うんちっち 著者:ステファニー・ブレイク 出版:あすなろ書房

 


うんちっち (うさぎの子シモン1)

 

 

 

 

 

 

星と宇宙★クイズ図鑑

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こちらの図鑑は小学生・中学生向きの図鑑になります(*^^)v

 

宇宙に興味を持ち始めた幼稚園児のわが子に、読み聞かせしていますが、

 

幼稚園児も自分ではまだ読めないものの、クイズがいくつもあり、

 

楽しみながら図鑑を見ています。

 

中も字だけでなくどちらかと言えば図がメインなので、未就学児にも、

 

絵や図を見て、宇宙の不思議に触れることができる図鑑になっています。

 

88ある星座の紹介から、日本では見られない珍しい星座も記載されており、

 

太陽系、惑星の中心がどうなっているのか、日食、月食のしくみなど、

 

解説されています。

 

ちなみにどんなクイズがあるかというと、

 

*星がキラキラするのはなぜか?

*宇宙で一番明るい星は太陽?

*赤い星は、どんな星?

*星はどんなふうに動くの?

*夜が長い日と短い日があるのはなぜか?

*この星座は何に見える?

*春の星座の目印は?

*織姫はどこにいるの?

*夏の目印の星は?

*秋の一等星がある星座は何?

*秋の空にも大三角がある?

*一番が明るい星があるのは?

*冬の夜空にある形は?

*分れた星座の名前は?

*太陽系のまわりにはいくつ惑星がある?

*太陽の燃料は何?

*惑星の温度はどのくらい?

*宇宙人がいるといわれた惑星は?

*月に人間は住めるの?

*どうして一か月って言葉には月がつくのか?

*図をみて子の月はどんな月?

 

 

クイズの次のページには詳しく回答が書かれていて、遊びながら学べる図鑑になっています。

 

図や絵も美しく、字も少なめなので、まだ宇宙ってなんだ?

 

の入口の一冊におすすめな図鑑だと思います(*^^)v

 

※図鑑より引用

作品:星と宇宙★クイズ図鑑

監修・写真:藤井旭

絵:西山アユミ

出版:あかね書房

 

 


星と宇宙・クイズ図鑑

 

 

おキモチや   *ときなつき

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刺激のない毎日。いつも同じ毎日を繰り返しているようで、ちょっと退屈していた。

 

そんなある日、ぼくの家の裏に、不思議な家が建った。

 

その家は魔法使いとかが住んでいそうな、不思議な家だった。

 

僕は、勇気を出して、その家を訪ねてみることに。

 

するとそこは、おキモチやさんだった。

 

あなたの知りたいおキモチを見せましょうと。

 

”『おキモチ?じゃあ きりんの くびの おキモチをください。』”

 

あんな長い首があったら毎日刺激的な気がすると思った。

 

気が付くと、ボクはきりんの首になっていた。

 

でもシマウマとも目が合わないし、空を飛ぶ鳥とも目が合わない。

 

ただただ遠くが見えるだけ。何も起こらないし、平和だった。

 

今度は電球をつけるスイッチのきもちになることにした。

 

こちらは結構楽しい。

 

上に下にレバーを変える度に景色が変わる。

 

そして電気が付いたり、消えたり、人に役に立っている気がしてうれしい。

 

釣りをした日、さかなのおキモチを買いにいった。

 

広い海の中を泳いでいると、目の前に急に小エビがたくさん現れて、

 

他の魚と競い合いながら、パクリ。

 

いた~い!!!!!

 

その瞬間、気が付いたら地上にいた。

 

でもすぐに海に戻された。

 

なぜならボクは小さかったから、食べられずにすんだんだ。

 

うみに戻ったら、『おまえ、うんがよかったな』ってみんなに言われた。

 

口にあいた傷の数が多いほど、魚たちの中では強運の持ち主らしい。

 

次はいつも 寝てばかりのパパのおキモチを買いに行った。

 

そしたら、もう信じられないほど、忙しくて、毎日くたくた。

 

家に帰ったら、ほっとして、気が付いたら寝てしまっていて、

 

夢でたくさんボクと遊んでくれていた。

 

夢の中で、ぼくとママに愛しているよと、伝えてくれた。

 

いろんな人だけではなく、動物や、モノの立場になることで、

 

気持ちを知り、意外性があったり、もっと大切にしたいなと思えたり、

 

優しくしたくなったり、反省してみたり、面白がったり、

 

おキモチやさんは、気持ちだけでなく、経験も一緒に売ってくれるお店。

 

とても楽しく子どもと読み聞かせできました(*^-^*)

 

《著者紹介》

作:ときなつき

京都府京都市生まれ、兵庫県西宮市育ち。

現在、香川大学医学部医学科在籍。趣味はドラムとバスケとEテレをみること。

第19回えほん大賞で、本作が絵本部門大賞に選ばれる。

 

※絵本より引用

【作品:おキモチや 著者:ときなつき 出版:文芸社

 


おキモチや

 

 

ティラノサウルスのはらぺこないちにち

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ティラノサウルスの聞くと、恐竜の中の王者で、どんな獲物も獲得し、

 

怖いものなんてない、一番強い肉食恐竜なイメージがあります。

 

でもこの絵本はティラノサウルスの立場に立って描かれ、

 

強いばかりのティラノサウルスの姿だけでなく、

 

まるで、自分がティラノサウルスになったような気分で読み進められます。

 

『せんろはつづく』人気シリーズでお馴染みの著者コンビが描く恐竜絵本です。

 

とてもやわらかいタッチの絵で、ティラノサウルスの以外な一面を垣間見ることができます。

 

朝目覚めたと同時に、はらぺこなティラノサウルス

 

獲物を探して、草原に出て来ました。

 

ドロマエオサウルスを見つけて、追いかけましたが、足が速すぎて、

 

逃げられてしまいます。

 

鳥を見つけ、追いかけましたが、鳥は空高くに飛んでいってしまいました。

 

次にパラサウロロフスの集団を見つけましたが、体の大きなティラノサウルスは、

 

目立ち、すぐに相手に気づかれてしまい、近づく前に、警戒されてしまいました。

 

それならと、ティラノサウルスは考え、隠れて待ちぶせすることにしました。

 

しばらく隠れていると、パキファロサウルスを発見!

 

頭が固いやつだぁ~と断念。

 

お次は、アンキロサウルス。これまた背中が固いやつ。

 

アラモサウルスは、さすがに大きすぎる。

 

トリケラトプスは、角がとんがっていて、なかなか手ごわいし。

 

もういいかげん、はらぺこのティラノサウルスの前を、

 

オルニトミムスの群れが通る。

 

よーく見て、狙って、狙って・・・

 

ぱくり。

 

仕留めたばかりだというのに、そこに現れたのは、ゴルゴサウルス。

 

獲物を横取りしたいようだ。

 

どちらもはらぺこ。はらぺこ対決。

 

負けてたまるか、無事ティラノサウルスが勝ち取りました。

 

ようやく、食事です。

 

おなかいっぱいになったティラノサウルスは幸せな気持ちで、

 

お昼寝し始めました。

 

夜目覚めると、またはらぺこに。

 

明日もおなかいっぱいでいられますようにと願うティラノサウルスです。

 

なんでも仕留めてしまいそうなティラノサウルスも、

 

食べることに、苦悩しながら、戦いに勝って、ようやく食事をすることができました。

 

何でもいいわけではなく、しっかりグルメなところも、くすりと笑いがこぼれるところ。

 

とげとげしくて、手ごわいだの、頭が固いだの、背中がごつごつしているだの、

 

何を食べるか、吟味しているところも、チャーミングな一面です。

 

ティラノサウルスだけでなく、たくさんの恐竜が登場する本作。

 

恐竜が大好きなお子さんにおすすめの絵本です(*^-^*)

 

《著者紹介》

作:竹下文子(たけしたふみこ)

1957年、福岡県に生まれる。東京芸術大学で幼児教育を学び、在学中に童話集『星とトランペット』でデビュー。『黒ねこサンゴロウ』シリーズ(偕成社)で路傍の石幼少年文学賞を、『ひらけ!なんきんまめ』(小峰書店)で産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。主な作品に『のりものえほん』シリーズ、『まじょのむすめワンナ・ビー』(偕成社)、『ねえだっこして』『すすめ!きゅうじょたい』シリーズ(金の星社)、

『なんでもモッテルさん』(あかね書房)、『なまえのないねこ』(小峰書店)、

『しゃっくりくーちゃん』(白泉社)などがある。静岡県在住。

 

絵:鈴木まもる

1952年、東京都に生まれる。東京芸術大学中退。『黒ねこサンゴロウ』シリーズ(偕成社)で赤い鳥さし絵賞を、『ぼくの鳥の巣絵日記』(偕成社)で講談社出版文化賞絵本賞を、『ニワシドリのひみつ』(岩崎書店)で産経児童出版文化賞JR賞を受賞。主な作品に『ねこのおすしやさん』『のりものえほん』シリーズ(偕成社)、『せんろはつづく』(金の星社)、『みずとはなんじゃ?』(小峰書店)、『ウミガメものがたり』(童心社)。また鳥の巣研究家として『鳥の巣いろいろ』『ツバメのたび』(偕成社)、『巣箱のなかで』(あかね書房)などの著書がある。静岡県在住。

 

※絵本より引用

作品:ティラノサウルスのへらぺこないちにち

著者:竹下文子

イラスト:鈴木まもる

出版:偕成社

 

 


ティラノサウルスのはらぺこないちにち

 

 

 

ぎょうれつのできるチョコレートやさん

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ふわふわしっぽのキタリスくんと、しましましっぽのシマリスくんは、

 

森の中で、木の実を拾っている人に出会いました。

 

木の実を拾うのを一緒に手伝っていると、お礼にチョコレートの箱をひと箱もらいました。

 

街中でチョコレートやさんをしている職人さんだったようで、

 

チョコレートに使おうと、木の実を拾っていたそうです。

 

後で、お兄さんからもらったチョコレートの箱をそっと開けてみました。

 

まるで宝石のように綺麗に、チョコレートが並んでいます。

 

見ているだけでうっとり。

 

シマリスくんとキタリスくんは、一つチョコレートを手にとると、

 

二人で仲良く食べ始めました☆彡

 

しっぽがふわわんと膨らみ、お花畑にいるような気持ちになりました。

 

お日様の下で、お昼寝しているみたいな気分だなぁと、思いました。

 

残りは大事に食べようねと二人は話しました。

 

森の中を歩いていると、ヒヨコさんたちが喧嘩しています。

 

泣き出したヒヨコの子を見て、二人はチョコレートをみんなに配りました。

 

すると涙のつぶをつけたヒヨコたちが、みるみる笑顔になります。

 

チョコレートってすごいなぁ~みんなを笑顔にするんだなぁ~と二人は思いました。

 

それから大事に育てていたバラの植木鉢が枯れてしまい、落ち込んでいるオオカミさんにも、

 

二人はチョコを上げました。オオカミさんはとても悲しそうだったのに、

 

チョコを食べたら笑顔になり、枯れた植木鉢の中に種が出来ているのを見つけ、

 

大喜び。

 

それからも、二人は悲しそうな動物を見つけてはチョコを配り、とうとうチョコの箱の

 

チョコはなくなってしまいました。

 

またあのチョコレートが食べたいなぁと思いました。

 

二人は町でチョコレートやさんをしているお兄さんに、会いに行くことにしました。

 

やまぶどうをお土産に。

 

お兄さんに、チョコをもらいに行くつもりでしたが、キタリスくんが、緊張しながら、

 

『ぼく、チョコレートやさんに、なりたいです!』と、叫びました。

 

お兄さんは、ふたりにチョコレートの作り方を教えてくれました。

 

丁寧に、砂糖やカカオの重さをはかり、せっかちなシマリスくんはカカオのかわを

 

あっという間にむきます。

 

集めてきた森の木の実をチョコの上に飾り、

 

とうとう、二人は森の中に小さなチョコレートやさんを開店しました。

 

お店の前は行列です。

 

みんな優しい笑顔がこぼれます。

 

ケンカをしていたタヌキくんとキツネくんは、

 

お互いにチョコレートをプレゼントし合い仲直りしました。

 

甘いチョコレートを食べると、膨らむ幸福感はなんでしょう。

 

読んでいて、チョコレートが食べたくなりました。

 

カカオのいい香りが、漂ってくるようです。

 

誰かを笑顔にできる料理や、お菓子。食べた人が笑顔になると、

 

作った人もこの上ない喜びに包まれ、おいしい笑顔は連鎖していく。

 

読んでいてとても幸せな気持ちになれます(*^-^*)

 

《著者紹介》

作:ふくざわゆみこ

東京生まれ。絵本に『おおきいなクマさんとちいさなヤマネくん』シリーズ・『ブルくんとかなちゃん』シリーズ・『モグラくんとセミのこくん』(以上、福音館書店)、

『むしのかくれんぼ いないよ いないよ いませんよ』・本シリーズ前作『ぎょうれつのできるパンやさん』『ぎょうれつのできるすうぷやさん』『ぎょうれつのできるはちみつやさん』『ぎょうれつのできるケーキやさん』『ぎょうれつのできるレストラン』(以上、教育画劇)『のねずみチッチ』シリーズ(のら書店)、『やさいもぐもぐ』『くだものあーん』『パンぱくぱく』『おいしいおと!なんのおと?』(ひかりのくに)、『モモンガのはいたつやさん』シリーズ(文溪堂)、『もりのホテル』『もりのとしょかん』(学研プラス)、などがある。東京在住。好きなチョコレートは、

マーブルチョコレート。

 

 

※絵本より引用

【作品:ぎょうれつのできるチョコレートやさん 作:ふくざわゆみこ 出版:教育画劇

 

 


ぎょうれつのできるチョコレートやさん

 

 

バーバパパのおんがくかい

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子どもの頃から大好きだったバーバパパシリーズ。

 

思い出としては、幼稚園に通っていた時に、幼稚園に移動図書館がやってきて、

 

週に1回貸出をしていました。

 

その日を何よりに楽しみにしていて、いつも借りる絵本はバーバパパシリーズと、

 

せなけいこさんの著著『おばけのてんぷら』ばかり繰り返し借りていたことを思い出します。

 

子どもながらに、なぜここまで魅了されたのかというと、

 

まず人でもない、動物でもない、妖精?それともかわいいオバケさん?

 

どこにもいない唯一無二のキャラクターの大家族で、

 

それぞれのキャラクターに長所があって、個性があり、体を自由自在に、

 

変化させられる点が特に好きでした。

 

今回のお話は、足を怪我して動けない女の子を、元気づけたくて、

 

バーバパパの子どもたちは、考えて、音楽なんかどうだろう?と

 

蓄音機や、オルガンを運んでくるも、

 

どれも故障していて、音楽が聴けません。

 

発明が大好きなバーバピカリが、いいことを思いつきました。

 

どんな楽器の音も一緒に出せる、音楽機械を作ろうと提案します。

 

他の兄弟たちは、バーバピカリの発明を信用できません笑

 

音楽が好きで、歌が上手なバーバララが、自分たちで音楽を奏でたら面白そうと

 

提案しました。

 

バーバパパの家族は、体の形を変えることができるので、

 

楽器に変身するのは、簡単なことです。

 

バーバブラボーはサキソホンを作りました。

 

バーバベルと、バーバズーはふたりで、チューバ。

 

みんな夢中で演奏しています。

 

怪我をした女の子も、怪我のことをすっかり忘れて、音楽にききほれています。

 

バーバパパは大きなグランドピアノになって、それをママが弾きます。

 

バーバピカリとバーバモンジャは二人でドラムをうけもち、

 

見事なオーケストラのできあがり。

 

大人になって読んでみると、バーバパパシリーズはずいぶん昔からあるのに、

 

今社会問題の一つとして取り組んでいるシェンダーレスの先駆けみたいな作品

 

だなと思いました。

 

パパは男性だけど体がピンク色だったり、ママは逆に黒だったり、

 

男性、女性という社会的立場に関係なく、お互いの特長を生かしながら、

 

助け合いながら、お互いの存在を尊重し合っている。

 

今の時代にも古臭くなく、物語がしっくりくる点がすごいなと思います。

 

ベストセラーで長年愛され、読まれ続けている理由があります。

 

《著者紹介》

*アネット=チゾン

1942年にパリに生まれる。もとは建築設計士。

*タラス=テイラー

1933年サンフランシスコ生まれ。もとは生物学・数学教師。二人はパリのカフェで知り合い、いたずら書きの交換からバーバパパが誕生した。その後結婚、現在に至る。パリ在住。『バーバパパ』という名まえは、フランス語で「わたあめ」を意味する語から思いついたという。

 

※絵本より引用

作品:バーバパパのおんがくかい

作:チゾン+テイラー

訳:やましたはるお

出版:講談社

 

 

 


バーバパパのおんがくかい (バーバパパのちいさなおはなし)