★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

ココとリトル・ブラック・ドレス

 

世界で知らない人はいないブランド。ココ・シャネル。

 

そのブランドをつくったココことガブリエル・シャネルの人生を描いた絵本です。

 

今ではシャネルのアイコンともなっているリトル・ブラック・ドレスが

 

完成するまでの道のりが描かれています。

 

孤児院で育ったココは、誰よりも裁縫の技術を身に着け、トランクひとつで、

 

貧しい人生を切り開きました。

 

誰かのまねではなく、ココの視点で、女性を自由にし、開放していきました。

 

着飾るために、機能的ではない大きな帽子にドレス、身体に負担の大きい窮屈なコルセット。

 

今までのファッションの常識を見事に覆し、ココは楽で、身体も心も自由にしながら、

 

着る人を主役に、美しくみせる魅力的なドレスや洋服、帽子をデザインしました。

 

現在では、ココが作ったリトル・ブラック・ドレスは、

 

世界のファッションのベーシックとなり、

 

ココは新しいファッション文化を築きあげました。

 

逆境に負けず、自分の置かれた場所で精いっぱい頑張り、

 

自分の経験から得た視点を元に、新しい価値を生み出し、世界を幸せにしました。

 

大人も読んでいてわくわくする絵本です。

 

《著者紹介》

作:アンネマリー・ファン・ハーリンゲン

1959年、オランダ・ハールレム生まれ。ヘリット・リートフェルト・アカデミーでイラストレーションを学んだ後、子どもの本の作家としてデビュー。’94年に始まったトーン・テレヘン原作のテレビシリーズでは作画を担当した。これまで’99、2000、’05年と3度、金の石筆賞を受賞。日本では、リンデルト・クロムハウト作、ハーリンゲン画による『なんてかいてあるの?』『おおきくなりたいちびろばくん』『ちびろばくんとなかよしのヤッキー』(いずれもPHP研究所)、『オシリカミカミをさがせ!』(朔北社)が紹介されている。本書は、2014年、銀の絵筆章を受賞した。

※絵本より引用

【作:アンネマリー・ファン・ハーリンゲン 訳:川原あかね 出版社:文化出版局

 

 

 


ココとリトル・ブラック・ドレス

 

 

 

 

あるげつようびのあさ

 

フランスの古い民謡が元となっている絵本。

 

シュルヴィッツ作品らしい小さな丸枠に描かれた、あるげつようびのあさから

 

お話は始まります。

 

ページをめくるごとに丸枠はしだいに大きくなっていく。

 

最初は小さな雨の風景。

 

つぎにそれが窓から外を覗いていたことがわかり、

 

男の子が部屋の窓から雨が降る街をぼんやり見えていることがわかります。

 

雨の降るある月曜日の朝に、僕に会いにお客が訪れる。

 

お客は王様と、女王様と、王子様。でもその時僕は留守だった。

 

王子様は『そんならかようびにまたこよう』と帰っていく。

 

男の子はいつも留守で、このすれ違いが日曜日まで繰り返されることとなる。

 

繰り返されるたびに、お供の兵隊さんや、お世話係のような人が増えていき、

 

男の子の住むニューヨークのマンションの6階まで、お客様の行列が続く。

 

そしてまた印象的な丸い枠にフォーカスされていき、

 

そこにキングや、クイーンが描かれたトランプを持った男の子と、

 

外の景色は雨がやみ、すっかり晴れている外の風景が描かれている。

 

おそらく雨が降っている間の、ほんの短い時間の、男の子の願望や、空想を描いた

 

お話なのだと思います。

 

子どもは繰り返しのフレーズや場面がとても気に入ったようで、

 

日曜日でお話は終わってしまいますが、その後の男の子の空想の世界(続き)を

 

もう少し見たかったようです(*^^*)

 

トランプからまるで抜け出してきたような王様たちが雨の景色の中に、色鮮やかに

 

浮かび上がります。

 

2回目に読むときには、鮮明に描かれたニューヨークの街並みも楽しんでもらいたい絵本です。

 

《著者紹介》

作:ユリ・シュルヴィッツ

1935年ポーランドワルシャワ生まれ。戦禍を避けてヨーロッパを転々としながら育つ。1949年にイスラエルに移住し、テルアビブの教師養成学校と美術アカデミーで学ぶ。兵役を務めた後、24歳でニューヨークに移り住み、ブルックリンミュージアム付属美術学校で学びながら、子どものたまのヘブライ語の本に挿絵を描き始めた。

1963年、絵本の処女作「The Moon in My Room」を出版。その後次々に「よあけ」(福音館書店)、「あめのひ」(福音館書店・絶版)等を出版。グリム、I.B.シンガー等と組んだ絵本のほか、アーサー・ランサムの文による「空飛ぶ船と世界いちのばか」(岩波書店・品切れ)の絵では、1969年のカルデコット賞を受賞した。ニューヨークのグリニッジヴィレッジ在住。

 

作:谷川俊太郎

1931年東京に生まれる。1952年に「二十億光年の孤独」(現在サンリオ刊)を発表。

以後「定義」(思潮社)、「コカコーラ・レッスン」(思潮社)等多くの詩集を発表。

近年では「女に」(マガジンハウス)、「世間知らず」(萩原朔太郎賞受賞、思潮社)等が話題を呼ぶ。子どものための詩集に、「ことばあそびうた」(福音館書店)、

「どきん」(理論社)、「ふじさんとおひさま」(童話屋)等、絵本の翻訳では「フレデリック」(好学社)、「くまはどこ?」(評論社)等、子どものための分野でも多くの仕事をしている。

※絵本より引用

【作:ユリ・シュルヴィッツ 訳:谷川俊太郎 出版社:徳間書店

 


あるげつようびのあさ

 

4ひきのりっぱなこぐま

 

4匹のこぐまに、くまのおじいさんが本を読んであげました。

 

その本は『りっぱなくまがするべきことがよくわかるほん』。

 

よく木にのぼり、よくひるねをし、よくさんぽし、よくさかなをつるべしと

 

4カ条が書かれていました。

 

こぐまたちは立派なクマになれるように、努力しましたが、

 

どれも上手くいきませんでした。それどころか、面白いと感じませんでした。

 

こぐまたちはその代わりに、それぞれの特技を極めました。

 

ひとりのくまが、もうひとりのくまを空中に放り投げ回転したり、

 

なわでわっかをつくったり、木でバイオリンを作って奏でたり、

 

さらには、その特技を一本縄の上でも披露できるようになったこぐまたち。

 

こぐまたちは、ぼくたちの特技のほうがずっとおもしろいし、

 

りっぱなくまでしょう?と自信満々。

 

おじいさんはそんな特技では立派なくまにはなれないと怒りました。

 

おじいさんは見本をみせてやると意気込んで、木にのぼりトラブルにあいました。

 

そのトラブルから救ったのがこぐまたちの特技でした。

 

おじいさんは読んできた本を閉じ、こぐまたちの特技を眺めるようになりました。

 

こぐまたちは大人たちの理屈や常識じゃなくて、感覚、本能で、

 

楽しいこと、喜び、を知っています。

 

こぐまが特技を披露しているときの、嬉々とした表情がモノクロの絵で、

 

豊に表現されています。

 

正しいことよりも、楽しいこと、心地いいことに生きる喜びを感じているこぐまさんから、

 

大人は反省する心が、子どもは共感できる楽しい絵本になっています。

 

《著者紹介》

作:アーノルド・ローベル

ロサンゼルス生まれ。高校卒業後、ニューヨークのブラット・インスティチュートでイラストレーションを学んだ。1971年『ふたりはともだち』(文化出版局)、1972年『よるのきらいなヒルディリド』(富山房)でコルデコット・オナー賞を、1981年『ローベルおじさんのどうつものがたり』でコルデコット賞を受賞。代表作に『ふたりはいっしょ』『どろんこぶた』(以上、文化出版局)などがある。

 

訳:こみやゆう

東京都生まれ。翻訳家、編集者。東京阿佐ヶ谷で家庭文庫「このあの文庫」を主宰。

実家は児童書専門店を経営。祖父はトルストイ文学の翻訳家、北御門二郎。訳書に「テディ・ロビンソン」シリーズ、『そんなとき、どうする?』(以上、岩波書店)、

「ぼくはめいたんてい」シリーズ(大日本図書)、『やさしい大おとこ』(徳間書店)など多数。

※絵本より引用

【作:アーノルド・ローベル 訳:こみやゆう 出版社:好学社】

 

 


4ひきのりっぱなこぐま

へんてこレストラン

 

お客さんも、コックさんも、お店も、料理もとにかく奇想天外。

 

ちょっと食傷気味になるぐらい、へんてこなレストランの数々・・・笑

 

カバの大好きなカレーレストランは、カバがテーブルに大きな口を開けると、

 

カバの大きな口の上に、コックさんが直接大量のごはんをのせ、カレールーをのせれば

 

ゴックン・・・豪快なカレーの食べ方です。

 

ぶたの健康的なレストランは、お肉を一切出さないお野菜がメインの、

 

身体に優しいヘルシーレストラン。

 

なぜか、お客さんはライオンやハイエナ、オオカミなどのお肉大好きなお客様ばかり。

 

ぶたのコックさんは生きた心地がしません。

 

ナマケモノのレストランは、注文後何時間たっても料理は出て来ません。

 

料理を食べに来ているのではなく、みんな何もかも忘れて、ぼうーっとしに

 

来ているのかもしれません。

 

ラッコのお寿司屋さんは、魚や貝のいっぱい入った水槽で、生きた魚を

 

捕まえにいくも、あれ?上手に捕まえて自分が食べてしまっているよ。

 

魔女のレストランはミミズのパスタに。。。コウモリのスープ。。。。

 

食べたら君も魔法使いになれるかもしれない!?

 

猫がやっているねこじたレストランは、あつあつものは何も出てこない。

 

火を使わないから生もののオンパレード。

 

おすすめ看板メニューは生ぬるいお刺身なんだとか。

 

雷様のレストランは、料理がすべてまるこげ。

 

お世辞にも美味しいとは言えないけど、まずいと言えば、雷を落とされてしまうので、

 

言葉は謹んで。

 

おばけのレストランや雪女のレストラン、宇宙人のレストラン、

 

へんてこがてんこ盛りなレストラン絵本。

 

決して美味しいレストランばかりではないけど、動物や、恐竜や、おばけが

 

レストランをしていたら、どんな料理が出るのか?どんなお客さんが来るのかな?

 

と想像しながら読み聞かせするのが楽しいです(*^-^*)

 

シュールなので、夏涼みやハロウィンの季節にもおすすめの一冊です。

 

《著者紹介》

文:古内ヨシ(ふるうちよし)

1952年愛知県生まれ。絵本作家。子どものころから絵を描き続ける。色が重なってどろどろになっても描き続ける。10歳で油絵をはじめ、15歳で洋画家・白浜禎吉氏に師事。

イラストレーターをへて、40代で絵本の世界へ。主な絵本の作品に、『おばけのムニムニ』(あかね書房)、『ともがき』『子ぐものいのり』(文・久留島武彦/幻冬舎ルネッサンス)、『ながーいでんしゃ』(至光社)、『すごいサーカス』『オナラせんせい』(絵本館)、『つきよのニャロベエ』(論創社)、『ウシくんにのって』(絵本塾出版)など多数。

 

構成・絵:竹内通雅(たけうちつうが)

1957年長野県生まれ。創形美術学校版画科卒。雑誌『イラストレーション』のコンペで第3回「ザ・チョイス年度賞」大賞受賞。39歳でイラストレーターから絵本作家へ。

主な絵本の作品に、『走れメロス』(作・太宰治/ほるぷ出版)、『月夜のでんしんばしら』(作・宮沢賢治/三起商工)、『おどるカツオブシ』(文・森絵都/

金の星社)、『じごくのさたもうでしだい』(文・もとしたいづみ/ひかりのくに)、

『ぐるぐるぐるぽん』(文・加藤志異/文溪堂)、『ぶきゃぶきゃぶー』(文・内田麟太郎/絵本館)など多数。

※絵本より引用

【文:古内ヨシ 構成・絵:竹内通雅 出版社:絵本塾出版】

 

 

 


へんてこレストラン

 

 

ひとつからはじめよう

 

人生に行き詰ってしまって、どう歩いたらいいか分からなくなった時、

 

大人にも子どもにも読んで欲しい絵本です☆彡

 

いつだって素敵なことは、たったひとつのことから始まり、動き出すことを思い出す。

 

”はなでいっぱいの にわも はじまりは ひとつぶのたね”

 

”めいきょくも はじまりは ひとつのおんぷ”

 

最初の一歩から人生は始まり、ひと声から友達になり、

 

水面に一滴のしずくが落ちれば、波紋が広がり、

 

やがてさざ波から大波になる。

 

波は国境を越えて、あらゆる境も超えていく。繋がる。

 

そして誰かの一つの行動が、また誰かの心を動かすきっかけになるかもしれない。

 

一人一人が力を合わせれば、大きな1(いち)になる。

 

ちっぽけなように思えるけど、小さな一歩が、

 

その先の道に繋がり、その背中をそっと見ている人がいるかもしれません。

 

でも”ひとつ”がなければ、何も始まらないのです。

 

自分を信じて、少しだけ勇気をもって、一歩踏み出してみる。

 

みんなが、はじめの一人になれる、存在だということを。

 

《著者紹介》

文:スーザン・ヴェルデ

ニューヨーク、グリニッジ・ヴィレッジ出身。 絵本製作のかたわら、こどもたちにヨガとマインドフルネスをおしえている。 本書や『ぼくはにんげん』をふくむ《I AMシリーズ》は、世界中の幅広い年齢層の読者を獲得し累計100万部を突破。 レイノルズとの共著に、上記シリーズのほか『びじゅつかんへいこう』(なかがわちひろ訳、国土社)などがある。 ニューヨーク州イーストハンプトン在住。

 

絵:ピーター・レイノルズ

数々のヒット作で知られる絵本・アニメーション作家。

「こどもたち、とくに”道をはずれた”こどもたちを、絵と物語でささえること」がじぶんの使命だと語る。世界中の”図面嫌い”を救った『てん』(谷川俊太郎訳、あすなろ書房)、世界中の母親の心をうった『ちいさなあなたへ』(文:アリスン・マギー、なかがわちひろ訳、主婦の友社)、ともにすごす時間を言祝ぐ最新作『すてきなテーブル』など作品多数。マサチューセッツ州デダム在住。

 

訳:島津やよい

訳書にS・ヴェルデ(文)/P・レイノルズ(絵)『ぼくはにんげん』、P・レイノルズ『すてきなテーブル』、C・ルウケン『まちがいなんてないよ』『ぼくのなかの木』、

L・ローリー『ギヴァー記憶を注ぐ者』ほか〈ギヴァー4部作〉(以上新評論)、同「七つの椅子」(C・V・オールズバーグほか著/村上春樹ほか訳『ハリス・バーディック年代記河出書房新社)。

※絵本より引用

【作:スーザン・ヴェルデ 絵:ピーター・レイノルズ 訳:島津やよい

 出版社:新評論

 


ひとつから はじめよう

 

 

 

ぶたのたね  *佐々木マキ

 

足が遅いオオカミが、どうしてもぶたをつかまえて、食べてみたいと思い、

 

キツネの博士を頼ることに。キツネの博士からもらったのはピンク色をした、

 

「ぶたのたね」。さっそく土に植えて、毎日早く育つ薬をふりかけながら、

 

楽しみに待っていると、みるみるうちに木は大きくなり、

 

たくさんのぶたの実を付けました。

 

おおかみはウハウハ。さてひとつぶ!? いっぴきずつ食べようと思っていた矢先に、

 

ゾウのマラソン大会があり、木の目の前を走る去ると、地面は揺れ、木は揺れ、

 

たくさんのぶたの実が地面に落ちてきました。

 

そのままぶたたちは走って逃げていきます。

 

オオカミも追いかけますが、足が遅いので捕まえることが出来ません。

 

残りの一匹が木の下で気を失っていたので、焚火をして焼こうとすると、

 

ぶたが目覚め、またしても逃げられてしまいます。

 

おまけにオオカミは自分のしっぽを間違って焼いてしまい・・・

 

オオカミはそれでもめげていません。

 

このお話には続きがあるようで、続きが気になります。

 

オオカミはいつかぶたさんを食べられる日は来るのかな?

 

子どもにこの絵本大うけでした。木にぶたがたわわに実る構図も面白いし、

 

結局全部逃げられてしまうのも面白いし、それでもめげてないオオカミが面白かったようだ。

 

子どもに「オオカミの立場だったらどうする?」と質問すると、

 

『う~ん、スーパーに行って豚肉買ってくるかな。』と現実的でクールな回答がwww

 

私は、出来立て料理がたわわに実る木があったらいいなぁ~と想像して楽しんでいました。

 

《著者紹介》

作:佐々木マキ

1946.10.18神戸市生まれ。

「変なお茶会」「どろぼうたちのよる」「おやつですよーっ」「ピンクのぞうをしらないか」「あそぼうよセイウチ」「はいいろひめさま かぞえうた」「はいいろこくの はいいろひめさま」「へんなどうぶつ みつけたよ」「ムッシュ・ムニエルをごしょうかいします」「ムッシュ・ムニエルのサーカス」「ムッシュ・ムニエルとおつきさま」

「また ぶたのたね」「またまた ぶたのたね」「やっぱりおおかみ」「ねむいねむいねずみ」「なぞなぞライオン」

※絵本より引用

【作:佐々木マキ 出版社:絵本館】

 

 


ぶたのたね

くすのきだんちのなつやすみ

 

 

くすのきだんちの管理人のモグラのもぐは夏休みも大忙しです。

 

くすのきだんちの住人のキツネさんは、音楽家で、今日から演奏旅行で留守にします。

 

もぐが見送りに出ると、今度はかけすの家族が海水浴でお出かです。

 

昨日はかえるさんが水泳の合宿へ出かけ、うさぎさんは実家に帰省し、

 

さるさんは友達の大工さんの仕事の手伝いでしばらく留守。

 

りすのコックさんも降りてきて、今日からお店を閉めて、

 

もりのホテルへかぼちゃのスープの研究に行くとか。

 

あとは9階、10階のフクロウさんとモモンガさんはお年寄りだから、

 

おうちでゆっくりしているかもしれないなと、モグはちょっと様子を見に行くことに。

 

すると、ドアの前には置手紙が・・・・。

 

もぐはどうやら、とうとうひとりの夏休みのようです。

 

もぐはあわてて、一階の玄関のドアを開けたままだったことに気が付き、

 

階段を駆け下りると、留守あらしがやってきて・・・

 

もぐは自分よりも何倍も身体も力も大きい、留守あらしに抵抗しますが、

 

一人の力ではかないっこありません。

 

するとセミの大群が中へ入って来て、たくさんの鳴き声で留守あらしを追い出します。

 

もぐとくすのきだんちは、危機一髪のところで助かりました。

 

もぐは住人が留守の間、大掃除をしたり、いつも以上に大忙しで働き、

 

みんなの帰りを待ちます。

 

数日して、住人がそれぞれにおみやげを持って帰ってきました。

 

りすのコックさんのレストランで、みんなのおみやげとおみやげ話を広げ、

 

ようやく賑やかな、いつもの、毎日が戻ってきました。

 

くすのきだんちは、子どもにとっても夢のおうち、あこがれのおうちなよう。

 

大きな木の中にあるらせん階段と、それぞれが暮らすおうちの窓、

 

夜の部屋からもれる灯りが美しくて、みんながいるということにホッとします。

 

《著者紹介》

作:武鹿悦子(ぶしかえつこ)s1928年、東京都生まれ。作品に『詩集・たけのこぐん!』(岩崎書店)、『ぴっつんつん!』(くもん出版)、『くすのきだんち』シリーズ(ひかいのくに)他多数。2011年5月第50回児童文化功労賞受賞。

 

絵:末崎茂樹(すえざきしげき)

1948年、大阪府生まれ。作品に「わんぱくだん」シリーズ・『やまねこせんせい おおいそがし』(ひさかたチィルド)、『ともだちだいすき』シリーズ(偕成社)、『くすのきだんち』シリーズ(ひかりのくに)他多数。

※絵本より引用

【作:武鹿悦子 絵:末崎茂樹 出版社:ひかりのくに

 


くすのきだんちのなつやすみ (くすのきだんちシリーズ)