以前働いていた職場の同僚とは、好きなものが似ているなぁと思っていました。
ある日、好きな画家の話になって、
2次元でペタッとした絵が好きってよくわからないコアな話をしていたときに、
あと、『私、酒井駒子の絵本が好きなんだよね~』
って言ったら、同僚が急に大きな声で、
『うっそ!私酒井駒子が好きで、卒業論文が酒井駒子だし。』と話してくれた。
彼女のことが、やっぱり大好きと一瞬で思ってしまった!
酒井駒子の作品を見つけると、いつも彼女のことを思い出してしまう(*^-^*)
『まばたき』は文章は本当に少なくて、目の瞬きをするように、絵本の絵が
風景が、少しづつ刻々と変化していく。
そしていつも一瞬を切り抜いたような、動画を切り抜いてきたような、
絵でもなく、写真でもなく、動いていたものを一時停止したような絵が
とても心に残る、ふしぎ。
油絵で作品を描かれているのだと思いますが、キャンパスの風合いが
残るように薄く絵具を重ねている技法もとても好きです。
そしてこの少女の絵が一瞬のまばたきで、
次のページをめくったとき、老婆に変わるのはドキッとする。
人生の時間は本当に短い、長いようで一瞬であると、
伝えてくるようだ。
まばたきしている一瞬にも、私たちの周りの風景は、
変化し続け、命の時間を刻み続けている。
時は戻せない、進んでいくばかり。
私たちはちゃんと、前にしか歩けないようになっている。
*子どもから大人までおすすめ絵本