★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

ミシンのうた *こみねゆら

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ミシンのうた

『ミシンのうた』は、この表紙の美しさに、思わず手を取ってしまいました。

 

油絵独特の色の重ねた時にでる風合いや、じーと眺めていると、

 

これはキャンバスでもなく、画用紙でもなく、木の板の上に書かれたような

 

風合いを感じます。

 

色彩も、真ん中の女の子のか細い曲線も、とても美しいです。

 

私がミシンを最初に触ったのはいつだろうか?

小学校高学年の授業だったか?中学の授業だったか?

 

裁縫や編み物が好きだったので、(下手でしたが。。。)

 

裁縫クラブにも入っていました。

 

電動ミシンしか知らない私なので、手回しミシンはどんな、

 

スピードで布を走り、どんな音がするのだろう?


と好奇心が湧きます。

 

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ミシンのうた

ストーリは、まちの古い洋裁屋さんの見習いをしている少女は、一日中

 

おつかいや、届け物、夕方店が終わると、掃除をする。

 

布切れを集めて、床を履いて、机をふいて、そしてウィンドーに飾られている、

 

小さな手回しミシンを触ってみたいなぁと考えていました。

 

そして満月の夜、お店のミシンが『おいでおいで』と呼んでいる気がして、

 

屋根裏部屋から、一階のお店に降ります。

 

するとミシンからカタカタと小さな歌が聴こえてきました。

 

少女は布を手にとってチョンチョンとハサミで切って、

 

カタカタとミシンを回すと、ミシンは歌い出した。

 

その後も、満月の夜に決まって、ミシンに呼ばれたような気がして、

 

大きなドレスや、細いドレスや、つぎはぎのドレスや、小さくてかわいいワンピースが、次々に完成した。

 

店の主人は『みらないがミシンを触ってはならん。だれがこんな服を着るのだね』

 

と言った。

 

でも不思議と次の日に、そのドレスにピッタリのお客様が来て、

 

気に入って買ってくれた。

 

最後に作った小さくてかわいいワンピース2枚は、なかなかお客様が現れなかったが、

 

夜に一人で来た小さな女の子が、ワンピースを着てみたいと言って1枚きて、

 

あなたも着てみてと、もう一つの小さなワンピースを手渡されると、

 

不思議と少女にピッタリで、少女は幼い頃の私になって、

 

来店した女の子に、『一緒にいこう』と手を引かれます。

 

夢の中のような、素敵なノスタルジックな雰囲気の絵と、

 

文章の最後の不思議な展開があり、現実ではないベールに包まれた

 

やわらかい世界に誘われるような絵本です。

 

幼児から大人まで楽しめる絵本です!

 

《著者紹介》

こみねゆら

熊本県生まれ。東京芸術大学絵画科、同大学大学院で油絵を学ぶ。

1985年渡仏、パリボザールに通う。1992年、初めての絵本『Les deux soeurs』を出版。

1994年に帰国後、絵本作家、イラストレーター、人形作家として活躍。

『さくら子のたんじょう日』(童心社)で第10回、『ともだち できたよ』(文研出版)で第18回日本絵本賞を受賞。主な絵本に『にんぎょうげきだん』(白泉社

『しいちゃんとふうちゃんのほしのよる』(佼成出版社)、『花びら姫とねこ魔女』

小学館)、『ふゆねこ』(講談社)など。装画に『すきまのおともだち』

集英社)などがある。愛用のミシンは、20世紀初頭につくられたドイツ、

Frister&Rossmann社の手回しミシン。

 

 


ミシンのうた (講談社の創作絵本)