作者、安西水丸の『がたんごとん がたんごとん』は、使用されている色彩も少なく、
絵も表紙から見てとれるように、とてもわかりやすくシンプルなデザインの絵本です。
機関車の細かいディティールは描かず、シルエットで機関車であることがわかるように
描かれています。
そして機関車に乗るおきゃくさんも、赤ちゃんに身近な哺乳瓶だったり、
離乳食食器、りんご、バナナ、猫、ねずみと、赤ちゃんに初めて教える、
見たことのある身近なものが題材になっています。
言葉も『がたんごとん』や『のせてくださーい。 』、
『しゅてんでーす。 おりてください。 』『さようなら』と短い言葉で構成されています。
短い言葉がページごとに繰り返されるので、赤ちゃんの読み聞かせで、
言葉を覚える練習にもなり、『これは何かな? 』と問いかけながら、
読み聞かせができます。
また3歳、4歳ぐらいになって平仮名が読めるようになると、
初めてうちの子が一人で声に出した絵本でもあります。
大きくなったときに、今度は自分が読む練習にもなり、
シンプルでありながら、文体にリズム、繰り返しがあり、
小さな子どもでも、飽きずに何度も読み聞かせした絵本です。
がたん ごとん がたん ごとん (福音館 あかちゃんの絵本)