★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

ぼくのたび *みやこしあきこ

私は人から旅行の話を聴いたり、旅行記ブログを読むのが好きです。

 

とくに海外はなかなか世界中を旅行することは難しいので、

 

行ったことない、見たことのない、想像できない世界の旅行記は特に面白いです。

 

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ぼくのたび


今日ご紹介する絵本『ぼくのたび』は、小さなホテルを経営している猫さんが、

 

世界中から365日お客様を迎えて忙しく働き、世界中のお客さんから、

 

旅の話を聞いては、まよなかベッドに入って眠りにつくたび、夢の中で

 

とおくへ旅行に行くお話。大きなカバンを持って、飛行機にのり、

 

知らない町から、知らない町へ。自由に行きたい方へすすむ。

 

途中で懐かしい友人のところ寄って、おいしい食事を囲む。

 

旅をしている間中、おもいもよらないことが起きる。

 

忘れられない瞬間を僕の心の中に大切にしまう。

 

とおくとおく誰もしらないところへいったら、僕の小さなホテルを

 

懐かしく思いだすだろう。

 

朝目覚めたら、僕はいつもとかわらない一日のはじまり。

 

ぼくは今日もここにいる。

 

もうすぐお客さんがやってくる。

 

お客さんから届く世界中の手紙たちが僕を旅へと、かきたてる。

 

このハガキの中の風景に、いつか僕も立っているかもしれない。

 

ぼくはまだこの小さな町しか知らない。

 

いつかこの町を出て、この国を出て、

 

世界中のお客さんに会いに行けたら。という夢がふくらむお話です。

 

ペンシルかクロッキーで描かれている絵のタッチが、

 

夢の世界や、懐かしい旅の風景を、ノスタルジックに表現していて、

 

グッと絵本の世界に深く引き込まれていく感覚を覚えます。

 

大人も楽しめる絵本です。

 

夜夢を見ている時って鮮明なようで、こんな粗い映像だったように思えて、

 

妙にリアルです。

 

夢の世界を壊さず、なおかつ忠実に描かれているのに驚きです。

 

 《著者紹介》t1982年埼玉県生まれ。武蔵野美術大学卒業。

大学在学中より絵本を描き始める。2009年『たいふうがくる』(BL出版)で、

第25回『ニッサン童話と絵本のグランプリ』大賞を受賞。

2012年『もりのおくのおちゃかいへ』(偕成社)で、第17回日本絵本賞大賞を受賞。

『よるのかえりみち』(偕成社)で、ボローニャ・ラガッツィ賞特別賞、

ニューヨークタイムズ・ニューヨーク公共図書館絵本賞を受賞。

作品に『ピアノはっぴょうかい』『これ、だれの?』(ブロンズ新社)、

『のはらのおへや』(ポプラ社)、『かいちゅうでんとう』(福音館書店)他多数。

2007年より1年間ベルリンに滞在。旅が好きで、インド、ヨーロッパ、モロッコ

小笠原諸島など、世界中のいろんな場所を訪れている。東京都在住。

※絵本より引用

【作:みやしたあきこ 出版社:ブロンズ新社

 


ぼくのたび