指で地面をなぞって、絵を描いたり、波紋のような幾何学模様を作って、
いつの間にか夢中になっていた頃を思い出します。
真っ白な雪の中に初めてつける自分の足跡だったり、雪の上を走った車の轍だったり、
何もないところに線ができる、道ができるのは面白い。
絵本『けいてぃーはたらきもののじょせつしゃ』に出てくるけいてぃーは、
キャタピラのついている、あかい立派なトラクターです。
部品を変えると、ブルドーザーになったり、除雪車になったり、
ジェオポリスという町の道路管理部で働いています。
夏の間は道路を直し、冬が来ると雪を片付けるのがけいてぃーの仕事です。
けいてぃーは力のいる仕事が大好き!大雪が降り、ジェオポリスの町がすっぽり
雪の中に隠れてしまい、駅までの道、大通りの雪をかき分け、郵便屋さん、飛行場
電力会社、救急搬送する患者さんを病院までの誘導し、町の雪をかき分けていきました。
けいてぃーのおかげで町のライフラインは復帰し、人々の暮らしが守られましたという
けいてぃーが大活躍するお話です。
働く車の絵本の中でも、かっこいいというより、かわいらしく描かれています。
構図もとてもおしゃれです!
けいてぃーのような除雪車がこのように活躍したのかな?と雪のない地方に住む
私は思いを馳せました。
とても装幀がかわいいので、男の子にも、女の子にもおすすめの働く車シリーズです!
【作・絵:バージニア・リー・バートン 訳:石井桃子 出版社:福音館書店】