★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

しはつでんしゃ *石橋真樹子

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しはつでんしゃ

今まで始発電車に乗ったことがあるのは、1度か2度あったかな?

 

ぐらい記憶に薄い。

 

夜明け前の外は、空気も澄んでいて、まだ町が起き始める前で、

 

道を歩く人も少なく、なんだか特別なことをしているような感覚で、

 

少し誇らしげで、ドキドキ、ワクワクしていたように思う。

 

絵本『しはつでんしゃ』は、ぼくとおとうさんが、ある冬の寒い日曜日に、

 

ほっかいどうへ引っ越ししてしまうお友達を見送りに、

 

始発電車に乗って、空港へ行く物語です。

 

外はまだ真っ暗。商店街もひっそりとしています。

 

駅に着くと、電気がまぶしいぐらいこうこうと付いていて、

 

でも改札にも人はおらずシーンと静まり返っています。

 

ホームに着くと、そこには人がいないかわりに、鳩がせかせかと歩いています。

 

新聞を売店に配達に来たお兄さんが見えます。

 

始発電車が来ました。運転席から景色が見たくて、先頭車両まで行きましたが、

 

カーテンが閉まっていました。

 

運転手さんが、『ごめんね、外が暗い時には、電車の中のあかりが、ガラスにうつって、うんてんがしにくいんだ。』と説明してくれました。

 

窓から景色を見ることにしました。

 

電車が出発しました。まだまだ外は暗いです。

 

いよいよ飛行場につきました。

 

お友達に会えるかドキドキしながら、待ち合わせ場所に向かいます。

 

待ち合わせ場所にいくと、お友達と家族がいました。

 

噴水の前に座って、何を話すわけでもなく、お互いにモジモジ、ソワソワしながら

 

出発の別れの時間を待ちます。

 

とうとう飛行機にお友達が向かう時間になりました。

 

『夏休みに、ほっかいどうへ遊びにきてね。』とお友達がいいました。

 

元気に手をふって、見送り、まだ朝が早く展望台はあいていなかったので、

 

レストランから、朝ごはんを食べながら、滑走路を見つめていました。

 

というお話です。

 

始発電車でしか見えない景色、駅の風景、人の流れ、

 

そして始発電車に乗った目的である、仲良しのお友達との別れ、

 

ちょっと寂しくて、いつもと違う情景にソワソワしている、

 

揺れ動く子どもの気持ちが、電車とともに表現されています。

 

 


こどものとも 年中向き 2006年 12月号 [雑誌]