★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

つんつくせんせいととんがりぼうし *たかどのほうこ

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つんつくせんせいととんがりぼうし

つんつくせんせいは、工作が苦手です。

 

子どもたちと一生懸命、まほうつかいのぼうしを、劇に使うため、

 

とんがり帽子を作りました。

 

帽子はのりでベタベタでしたが、みんなとても気に入りました。

 

先生は帽子に、”つんつくえん、つんつくつるこ”を名前を書きました。

 

とんがり帽子が気に入った先生は、帽子をかぶって、園児と公園へお散歩に出かけました。

 

公園ではこざるさんと芸人さんが、芸を披露しています。

 

先生も園児も一緒に、その芸を見ていると、急に芸人さんが、

 

先生のとんがり帽子をかりにきました。

 

そしてとんがり帽子はごサルと、芸人さんの芸に使われました。

 

先生はちょっと怒っていました。

 

大事なとんがり帽子で、お金を集め出したのです。

 

早く帽子を返してもらいたいと思っていると、芸人さんは帽子を先生から借りたのを

 

すっかり忘れて、自転車に乗ってそのまま帰ってしまいました。

 

つんつくせんせいと子どもたちは自転車を追いかけました。

 

帽子をかぶった子ザルは、自転車から木に飛び移りました。

 

先生もその木に登り始め、あと少しというところで、飛んできたカラスが、

 

とんがり帽子をガブリ。

 

先生は帽子を返して~と叫ぶと、驚いたカラスは帽子を放してくれましたが、

 

焦った子ザルは地面に墜落しそうになりました。

 

そこに、近くの子どもの手から離れた風船が飛んできて、

 

子ザルは上手にキャッチ。とんがり帽子をかぶった子ザルはどんどん空にのぼって

 

いきます。

 

先生はとてもがっかりしましたが、帽子はあきらめ、もう一度作ろうとしましたが、

 

2度と同じものはつくることが出来ませんでした。

 

それから何日かしたころ、つんつくせんせいあてに荷物が届きました。

 

中から、とんがり帽子と巻物が出て来ました。

 

巻物には、帽子を借りたお礼に、魔法の薬を塗りましたと記されていました。

 

劇の発表会当日、魔法使い役の先生が、とんがり帽子を被り、

 

おまじないを唱えると、

 

とんがり帽子からたくさんの果物のツルが伸び、果物とその周りを鳥が飛びました。

 

とんがり帽子は、本物の魔法使いの帽子になりましたという楽しいお話です。

 

少し不器用な先生が一生懸命作った帽子を、上手にできたお気に入りの帽子が、

 

小ざるさんとともに消えてしまい、

 

ひょんなことから、本当に魔法の帽子になって、手元に戻ってきて、

 

魔法使いの劇で、本物の魔法が起こりサプライズ発表会になるという楽しいお話。

 

先生が子どもと同じような目線で、喜んだり、怒ったり、落ち込んだり、

 

素直な気持ちが、描かれていて、子供の心を動かすようです。

 

子どもが夢中で絵本を見ていました。

 

《著者紹介》

作:たかどのほうこ

1955年函館市に生まれ。

作品に『いたずらおばあちゃん』『紳士とオバケ氏』『ケチルさんのぼうけん』

『ルチアさん』『おともださにナリマ小』『わたしたちの帽子』(フレーベル館

『へんてこもりにいこうよ』『すてきなルーちゃん』(偕成社)『まあちゃんのながいかみ』(福音館書店)『いたずら人形チョロップ』(ポプラ社)『のはらクラブのこどもたち』(理論社)『ゆかいなさんにんきょうだい』シリーズ(アリス館)『時計坂の家』『十一月の扉』(リブリオ出版)など。札幌市在住。

※絵本より引用

【作・絵:たかどのほうこ 出版社:フレーベル館

 

 


つんつくせんせいととんがりぼうし (えほんあらかると)