★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

どろんこハリー

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どろんこハリー

絵本『どろんこハリー』は、”くろいぶちのある しろいいぬで、なんでもすきだけど、

 

ゆいいつ、おふろにはいることがだいきらいな いぬです。

 

あるひ、おふろに おゆをいれるおとがきこえると、ブラシをくわえて、逃げ出しました。

 

そのブラシをうらにわにうめました。それからそとへ、ぬけだし、

 

どうろこうじを しているところで あそんで、どろだらけになり、

 

てつどうせんろの はしのうえで、 あそんで すすだらけになり、

 

それから空き地で、ほかのいぬたちと おにごっこをして、

 

もっともっと汚れました。

 

次は、せきたんトラックのすべりだい

 

ハリーはまっくろになり、ほんとうはくろいぶちのある しろいぬなのに、

 

しろいぶちのある、くろいいぬになってしまいました。

 

もっといっぱい遊びたかったけど、うちのひとたちに、

 

いえでしたとおもわれたら、たいへんです。

 

すっかりくたびれて、おなかもぺこぺこになったので、

 

ハリーは はしって うちへ。

 

うちにつくと、かきねから もぐりこんで、じっとすわって うらぐちを見ていると、

 

うちのなかから、だれかがのぞいて言いました。

 

『うらにわに へんないぬが いるよ。そういえばハリーは いったい どこへ

いったのかしら?』

 

ハリーはいっしょうけんめい、『ぼくがハリーなんだよ。』とおしえようとしました。

 

しっている芸当を、みんな やってみせました。

 

さかだち、ちゅうがえり、ころりころげて、死んだまね。

 

ダンスやうたもやりました。

 

ハリーがこんなに芸当をやっても、みんな首をふり、

 

『なんだかハリーみたいだけど、これはハリーじゃないよ』

 

ハリーはがっかりして、もんほうへ、とぼとぼと歩いていきました。

 

でも、きゅうに 立ち止まると、にわのすみへ 走り、いっしょうけんめい

 

あなをほりはじめました。

 

そしてすぐにうれしそうに、ワンワン ほえながら、

 

ブラシを見つけ、口にくわえて、うちへかけこみ、

 

おふろへ いちもくさん。

 

おふろにはいりたがっているようにみえたので、お父さんがこどもたちに、

 

おふろにいれてあげなさいといいました。

 

ハリーは こんなにせっけんだらけになったのは はじめてです。

 

まほうのように汚れがおち、もとのハリーにもどりましたというお話。

 

ハリーが、子どもと同じ気持ちを共有している作品になっているので、

 

子どもはすぐにこの物語に共感を覚え、ハリーが大好きになりました。

 

最初読んだときは、白色の部分と黒い色の部分の比率が変わったことで、

 

全く別の犬が登場したように見えたようですが、最後おふろに入って、

 

ハリーが現れたことで、ようやく、どちらもハリーなんだと気づいたようです。

 

一緒になってどろんこ遊びに夢中なハリー、お腹がペコペコになったらおうちに

 

帰りたくなったハリー、いろんな芸当をしたハリー、家族に気づいてほしい、

 

自分を見て欲しいという気持ち、少し遊びたくて後回しにしてしまう気持ちや、

 

苦手だからやりたくない気持ちなど、

 

いろんな子どもの日常で感じる気持ちにハリーを通して共感でき、

 

子どもは何度も繰り返しこの絵本を読んでと持ってきます(*^^)v

 

世界の傑作絵本だけあって、やはり飽きずに何度も読めます☆

 

【作:ジーン・ジオン 絵:マーガレット・ブロイ・グレアム 訳:わたなべしげお

 出版社:福音館書店

 


どろんこハリー (世界傑作絵本シリーズ)