★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

おちゃのじかんにきたとら

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おちゃのじかんにきたとら

この絵本の表紙のトラが椅子にちょこんと座っている佇まいが何ともかわいい。

 

ネコの座り姿や、たまに前足を上げて、二本足で立ちあがりそうな姿が好きなんですが、

 

トラさんがダイニングテーブルに座ったらと想像すると少し楽しくなります。

 

よく、しろくまさんが夏に氷のなかに埋まった果物を食べている姿をテレビで

 

見たりして、動物のおやつ時間を見るのも、ほっこりします。

 

 

ソフィーはおかあさんと、台所で、おちゃの時間にしようと準備していると、

 

とつぜん げんかんのベルがなりました。

 

ソフィーがドアをあけると、そこにはおおきなトラがいました。

 

トラは”『ごめんください。ぼくとてもおなかがすいているんです。おちゃのじかんをごいっしょさせていただけませんか?』”

 

そこでトラは、だいどころにはいってきて、テーブルにつきました。

 

おかあさんが『サンドイッチはいかが?』とすすめました。

 

でもトラは一つを手にとったわけではありません。

 

おぼんの上のサンドイッチをざんぶ、ひとくちで のみこんでしまいました。

 

それでもまだおなかが すいていそうでしたので、

 

ソフィーはパンをさしだしました。

 

トラはパンもぜんぶたべてしましいました。

 

そしてビスケットをぜんぶ、ケーキをぜんぶ、たべました。

 

次におかあさんは『のみものはいかかが?』とたずねました。

 

とらは、ミルクポットのぎゅうにゅうをぜんぶ、ティーポットのおちゃをぜんぶ、

 

のみました。

 

それからほかにたべるものはないかなと、だいどころをみまわし、

 

トラは つくりかけの ゆうごはんをぜんぶ、

 

れいぞうこのものをぜんぶ、

 

とだなのなかの、つつみやかんづめをぜんぶ、

 

ぎゅうにゅうをぜんぶ、オレンジジュースをぜんぶ、おとうさんのビールをぜんぶ、

 

そしてすいどうのじゃぐちから水をぜんぶ、のみました。

 

やがてトラは『すてきな おちゃのじかんを ありがとう。ぼくは そろそろ おいとまします。』といって帰っていきました。

 

お茶どころか、夕飯もなくなって、

 

そしてソフィーはおふろに入れないことにきがつきました。

 

トラがすいどうの水をぜんぶ のんでしまったから。

 

おとうさんに今日あったことを ぜんぶ話すと、

 

『おとうさんにまかせなさい。みんなでレストランにいこう』と3人は、

 

レストランへ向かいました。

 

あさになると、ソフィーとおかあさんはかいものに でかけ、

 

たべものをたくさんかいました。

 

そのうえふたりは、タイガーフードのとてもおおきなかんづめまでかいました。

 

トラがいつまた きてもいいように。

 

けれどもトラはあれから、一ども、あらわれませんでした”というお話。

 

トラさんと食事をしたことはもちろんないけど、

 

もし一緒におちゃをしたら、こんなにたくさん食べるのかぁ~と、

 

あまりの豪快さに読んでるこちらもお腹が減ってくる。

 

気持ちがいいほど、遠慮なく、全部たべていくトラさん。

 

小さな動物も、大きな動物も、動物って何を食べているんだろう?

 

どれだけの量を食べるんだろう?

 

好き嫌いはあるのかな?など子どもの興味を引き出してくれる一冊。

 

動物を一緒に食事をとるって夢のようですよね!

 

夢のようなおちゃの時間が表現されています(*^^)v

 

《著者紹介》

作:ジュディス・カー

著名なドイツ人作家の娘としてベルリンに生まれました。カーはナチスの手を逃れて1993年に家族とともにドイツを離れました。スイスとフランスで過ごした後、

1936年にイギリスへ移りました。カーは、作家のナイジェル。ニールと結婚し、

2人には女優の娘と小説家の息子がいます。日本に紹介された他の作品に、『ヒトラーにぬすまれたももいろうさぎ』(評論社)があります。

※絵本より引用

【作・絵:ジュディス・カー 訳:晴海耕平 出版社:童話館出版】

 

 


おちゃのじかんにきたとら