めんどりのロージーが夕飯前のお散歩にでかけるお話。
絵本の中の文章は全部ロージのお散歩の道筋だけを、たんたんと語る短い文章。
そして散歩をするロージを後ろからキツネが狙っています。
キツネの言動を絵だけで表現している絵本。
こちらは絵が半分以上の物語を語っていて、言葉が読めない子どもでも、
ページをめくるだけで、絵本の内容が理解できるようになっています。
ロージは後ろから狙うキツネの存在には最後まで気が付きません。
マイペースに、お散歩を最後まで楽しむ姿が描かれています。
そしてキツネは何度もロージーを襲うと、試みますが、
ことごとく失敗。行く手を阻まれます。
最後は蜂の巣箱に激突して、蜂に追いかけられて、
キツネは、今度は自分が逃げる立場に。
ロージはというと、無事に何事もなく、
小屋へ戻り、いつもどおりのお散歩を終えて、
夕飯の時間に間に合いましたというお話。
同じ時間に、同じ道を歩いている1匹と一羽の身に起こる出来事に
大きな違いがあり、温度差の違いがあり、ユーモアたっぷりな絵本。
日本でいうキツネは人に化けたりして、驚かせたり、頭脳をもった動物として
描かれることがありますが、外国ではまたキツネの立ち位置が違うのかなぁ~と
思いながら読み聞かせしていました。
ハッチンスさんの絵本は以前もブログに書いた『ベーコンを忘れちゃだめよ』など、
いつも独特なユーモアな世界が広がります。
絵だけで笑わせてもらい、ハラハラさせられ、絵が主役の絵本です(*^-^*)
【作:パット・ハッチンス 訳:渡辺茂雄 出版社:偕成社】