『いまなんじ?』けろくんは朝ごはんを食べながら時間を聞きました。
時計のおじさんが『いそげいそげ~』とかえるえんにおくれるよと。
もうすぐ朝の9時。
けろくんと とけいおじさんは、はしって うちを でました
けろくんギリギリセーフでかえるえんに到着。
今日は時計のおじさんがきてくれたので、みんなで時計の勉強をします。
時計のおじさんは自分のおなかにある、ながいはりを12、
みじかいはりを10にして、『これがなんじかわかるかな?』と聞きました。
『10時』とえるかちゃんが答えました。
じゃあ、ながいはりも、みじかいはりも 12にきたら何時?
『12時おひるごはん。』ころろちゃんがいいました。
その後もみんな3時おやつ、6時ばんごはんまで順調に答え、
7時は?『おはようございます。』
『ちがう。よるの てれび。』とどろすけくんがいいました。
『どろすけくん、いいところに気が付いたね。1日には朝の7時と、夜の7時があるんだよ。』
『せんせい。ながいはりが12じゃないときは、どうするの?』
『ながいはりはね、ふんをみるの。ながいはりが12から1のところまで、すすんだら、5分。2まできたら、10分。3まできたら、15分。4まできたら、20分よ。』
『じゃ、6のところまで、きたら30分だね。』
がーこちゃんが言いました。
『そうよ30分は、はんっていうの。』
えるかちゃんがいうと、とけいおじさんは、いろんなふんを やってみせてくれました。
おひるごはんのじかんが きました。
ぴょんたくんは、10分でおひるごはんを たべました。
ころろちゃんは50ぷん たっても おわりません。
お昼ご飯が終わったら、みんなで外で遊んで、
3時はみんなが楽しみにしているおやつの時間。
夕方の5時になって、みんなおうちに帰りました。”
かえるくんたちと時計おじさんと、1日の生活を通して、時計の勉強をする絵本。
短針だけの時計の絵本が多い中、長針も使って、分の説明がある絵本は初めてです。
4歳の子にはまだ短針(ふん)はよく理解できないようでした。
なんで1に針がきたら、5分になるの?と疑問がいっぱい。
(1は1だと思っているので、なぜ5(ふん)になるのかまだ難しい様子。)
そして2にきたら10分という5分ずつ増えていく、足し算の作業が増えるので、
これはしばらくは、暗記してもらうしかないかな(^-^;
子どもと一緒に読んでいて、改めて時計を知る、
とくに短針、長針の進む速度が違うことなど、理解する難しさを感じました。
《著者紹介》
作:やました はるお
1937年、東京都に生まれる。
1972年、『うみのしろうま』(事業之日本社)で野間児童文芸推奨作品賞、
1975年、『はんぶんちょうだい』(小学館)で、小学館文学賞を受賞。
作品に、『いたずらぎつねおさん』『ふとんかいすいよく』『ダッテちゃん』
『たんていタコタン』(以上あかね書房)など多数ある。
画:むらかみつとむ
1943年、兵庫県に生まれる。
1967年、第16回小学校館絵画賞、1972年ライブチヒ図書展銅賞を受賞。
作品に、『えほんあいうえお』『えほんかたかなアイウエオ』『こぶとりじいさん』
『まほうつかいのちかみち』(以上あかね書房)など多数はある。
※絵本より引用