★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

スイミー *レオ=レオニ

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広い海の中に小さな魚たちの兄弟が仲良く泳いでいた。

 

スイミーは黒い色で、他の兄弟はみんな赤い小さな魚だった。

 

するとある日、お腹をすかせ大きなマグロが、

 

小さなスイミーたち兄弟を丸のみしてしまう。

 

命からがら逃げられたのは、たくさんいた兄弟の中で、スイミーたったひとり。

 

独りになってしまったスイミーはとても怖かった。

 

寂しかった。悲しかった。いつもの海がとても恐ろしい場所に思えた。

 

けれど、顔を上げてみると、海には素晴らしいものでいっぱいだった。

 

面白いものを見つけるたびに、スイミーはわくわくし、元気を取り戻していった。

 

にじいろのゼリーのくらげに、水中ブルドーザーみたいな伊勢えび。

 

ドロップみたいなこんぶやわかめの林、

 

風に吹かれるように、はためく桃色のいそぎんちゃく。

 

そのとき、いわかげにスイミーの兄弟にそっくりな魚を見つけた。

 

みんな楽しいよ、出ておいでと声をかけるも、大きな魚に食べられてしまうから、

 

出られないと言う。

 

スイミーも兄弟を大きな魚に食べられたばかりだったので、考えた。

 

どうしたらいいか。

 

そして、スイミーは突然いいことを思いついた。

 

みんなで一緒に泳いで、巨大な魚になればいいんだ。

 

僕だけ黒色だから、大きな赤い魚の目になろうとみんなに提案しました。

 

そしてみんなで大きな魚を追い出しましたというお話。

 

 

自分ひとりだけが黒い色をして産まれたスイミー

 

そして広い海の中、大きな魚に、みんな兄弟たちが食べられてしまって、

 

独りぼっちになってしまった。

 

海が今まで以上に広くみえたスイミー、兄弟を失った悲しみ、

 

心細さを抱えていたスイミーだったが、ちょっと顔をあげて、

 

景色をみてみると、海の中は色鮮やかで、面白く、美しい世界が

 

広がっていることに気が付く。

 

それはスイミーにもう一度生きる力を与えてくれる程、大きなものだった。

 

兄弟たちと同じ魚にまた再開し、今度こそ、安心して、

 

大きなこの美しい世界をみんなにも見せたい。

 

怯えていないで、みんな顔をあげて一緒に泳ごう。

 

一人で出来ることは限られているけど、それが沢山あつまれば、

 

大きな魚にだって勝つことができる。

 

ちょっと視点を変えて、工夫すれば、私たちは今日も楽しく生きていける。

 

そんなメッセージを感じました(*^-^*)

 

《著者紹介》

作:レオ=レオニ

1910年オランダのアステルダム生まれ、イラストレーター、グラフィックデザイナー、

および絵本作家として、米国でもっとも活躍した芸術家のひとり。

作品には、”Little Blue and Little Yellow",カルデコット賞次点で、当社邦訳発行の「ひとあし ひとあし」(Inch by Inch)「スイミー」「フレデリック」「アレクサンダとぜんまいねずみ」。「せかいいち おおきな うち」(児童図書スプリングフェスティバル賞およびBIB金のリンゴ賞)「さかなは さかな」や、1964年最優秀作品としてアメリカ図書館協会の指定をうけた"Tico and the Golden Wings" など。

※絵本より引用

【作・レオ・レオニ 訳:谷川俊太郎 出版社:好学社】

 


スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし

 

 

 


英語でもよめる スイミー (レオ=レオニの絵本)