★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

ちか100かいだてのいえ *いわいとしお

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この絵本は縦に開いて読み進めていきます(*^^)v

 

”おふろがだいすきな クウちゃんという おんなのこがいました。

 

ある日お風呂に入っていると、だれかのこえが きこえてきました。

 

『クウちゃん、わたしのいえの ちか 100かいでこれからパーティーがあるの。

あそびにこない?』

 

『わぁびっくりした!あなたはだあれ?』

 

『いえのいりぐちは みずうみのむこうの かざんのふもとだよ。ぜったいきてね、

、まってるわ!』

 

だれかさんがお湯のなかに きえていきました。

 

くぅちゃんは、さっそく、かざんのふもとに行って、入口を探してみても、

 

みつかりません。『キャッ!』とつぜん、じめんのしたへ、すべり落ちてしまいました。

 

目の前の扉を開けてみると・・・

 

地下1階から地下10階はうさぎさんの住居のよう。

 

地下の畑でニンジンや野菜をたくさん育てています。

 

ニンジンジュースは格別。はしごやまくらまでにんじん。

 

地下11階から地下20階には、アライグマさんの住居。

 

地下21階から地下30階は、蝉の幼虫さんの住居。

 

しぼりたての木のねっこのジュースはとても甘い。

 

大人になったら、上手に鳴けるように、みんなで鳴き方の練習中。『みーんみーん!』

 

地下32階から40階には、ダンゴムシさんの住居です。

 

ダンゴムシさんの住居はどの階もまんまるな形のおうち。

 

ドームみたいなお部屋の中で、しょぼん玉したり、ゴルフをしたり、

 

ボーリングやバスケットのボールは、ダンゴムシさんが丸くなってボールになるよ。

 

移動も階段じゃなくて、丸くなって転がって降りていくよ。

 

地下41階から地下50階は、アリさんの住居。

 

みんな大忙しで働いている。

 

おや!?パーティーのケーキを力を合わせてつくっているよ。

 

美味しそう~

 

地下51階から地下60階には、ミミズさんの住居。

 

ミミズさんのおうちは純和風。

 

習字をしたり、壺を釜戸で焼いたり、茶室でお抹茶を立てて飲んだりしています。

 

地下61階から地下70階には、ハリネズミさんたちが住んでいます。

 

宝石を採掘している。七色に光る宝石もあって、とてもきれい。

 

ハリネズミさんのごはんはサボテン。食事まで尖っている。

 

ペットはハリセンボン。

 

地下71階から地下80階は恐竜さんの住居!?とおもったらトカゲさんでした。

 

トカゲさんは、珍しい化石を掘っているみたい。

 

アンモナイトなどの古代の生きものの化石を掘って、磨いている。

 

ケンカはしっぽの取り合い。しっぽはまた生えてくるから大丈夫!

 

地下81階から地下90階には、モグラさんが住んでいます。

 

ヘルメットに懐中電灯で、金を掘り出し、ネックレスを作っているよ。

 

ショベルカーや、ドリル、ブルドーザーでたくさん金を集める。

 

地下91階から99階にはカメさんが住んでいました。

 

いよいよ100階には、

 

カメのおばあちゃんが待っていました。

 

『わたしのおばあちゃん、きょうで 100さいになったのよ。』

 

地下100階で入るおふろは格別でした。さぁアリさんが作ってくれた大きなケーキを運んで、

 

お誕生日パーティーのはじまりです。

 

みんなそれぞれ作ったプレゼントを持って集まりました。

 

クウちゃんは、カメのおばあちゃんの甲羅をキレイに洗ってあげました。

 

『かえりはわたしがおくってあげよう。さぁせなかにのってごらん。』

 

おんせんのお湯がふきだすトンネルをとおりぬけて、

 

クウちゃんはあっという間に、みずうみのうえに飛び出しました。

 

クウちゃんはあたたかい気分でおうちに帰りました”

 

 

地面のずっと下がどうなっているか私たちも見たことがない。

 

ひょっとしたら見たこともないような生きものたちの、お家が広がっていて、

 

私たちと同じような暮らしがそこに広がっているといたら、

 

ワクワクする。

 

絵本の形状を、生かして、縦書きにして、地下10階ずつを、みせてくれる。

 

どんどんもぐりこんでいく楽しさが、ページがめくるたび

 

新しい世界となって飛び込んでくる。

 

子どもに好評な絵本でした!

 

読み方、ユーモアともに型破りな絵本です(*^-^*)

 

《著者紹介》

岩井俊雄(いわい としお)

1962年生まれ。絵本作家/メディアアーティスト。子供の頃に母親から「もうおもちゃは買いません」と言われ、かわりに工作の道具や材料を与えられたことからものづくりに目覚める。1985年、筑波大学芸術専門学群在学中に第17回現代日本美術展大賞を最年少で受賞。その後、国内外の多くの美術展に、観客が参加できるインタラクティブな作品を発表し、注目を集める。テレビ番組『ウゴウゴルーガ』、三鷹の森ジブリ美術館の映像展示『トトロぴょんぴょん』『上流海流』や、ニンテンドーDSのアートソフト『エレクトロプランクトン』、ヤマハと共同開発した音と光を奏でる楽器『TENORI-ON』,NHKの幼児番組『いないいないばぁ!』のオープニングアニメーションなども手がける。著書に『いわいさんちへようこそ』、『いわいさんちのどっち?絵本』シリーズ(全3冊)、『いわいさんちのリベットくん』『どっちがへん?スペシャル』(以上すべて紀伊国屋書店)、『アイデアはどこからやってくる?』(河出書房新社)、『光のえんぴつ、時間のねんど、図工とメディアをつなぐ特別授業』(美術出版社)、『うみの100かいだてのいえ』(偕成社)などがある。

※絵本より引用

【作:いわいとしお 出版社:偕成社

 

 


ちか100かいだてのいえ