★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

ねえさんといもうと 

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いつもしっかり者のおねぇちゃん。

 

小さな妹の面倒をよくみるおねえさん。

 

学校にいくときも、手をつないで、一緒に横断歩道をわたってくれ、

 

お裁縫をするときも、ちゃんと針が使えているか、ハサミが使えているか、

 

ねえさんは、ずっと見守っていてくれる。

 

なにから何まで、手取り、足取り教えてくれます。

 

ねえさんに出来なき事、知らない事はないんだと妹は思います。

 

どこに行くにも、おねえさんがいつもそばにいてくれて心強い。

 

でも、時には一人で遠くへ出かけてみたいと妹は思う。

 

たったひとりで色んなことをしてみたいし、色んなところへでかけてみたい、

 

冒険してみたいと思いました。

 

こっそり一人で出かけてみる。

 

お家を出て、お庭を出て、道をどんどん歩き、草原の中に隠れました。

 

姉は妹がいなくなったことに気が付き必死で探します。

 

ねえさんの私を呼ぶ声が聴こえてきます。

 

何度も何度も、妹の名を呼びます。

 

でも私は返事をしませんでした。

 

妹はそぉっと姉を見ています。

 

すると、いつもしっかりしていて、頼もしいおねえちゃんが、泣きだします。

 

まるで、いつものわたのように、泣いています。

 

妹はいつもねえさんがしてくれるみたいに、

 

おねえちゃんのかたに手をおいて、励まします。

 

それは、すべて、今までねえさんがわたしにしてくれたことです。

 

いもうとは、ねえさんのなみだをふいて、

 

『おうちにかえろう』と声をかけました。

 

微笑ましく、ほっこりとする姉妹のお話です。

 

姉妹の関係も少しずつ変化し、大人になればその年齢の差は、

 

ほとんど関係ありません。同じように出来るし、

 

同じように思うし、この日を境に、お互いがお互いを助け合う関係に

 

なった姉妹。

 

姉妹のちょっとした小さな成長を、描いています。

 

これからも姉妹は成長し続ける、関係は発展していくのだろうなと

 

思いながら、懐かしい気持ちと、互いが成長し、関係性が変化していく、

 

喜びと切なさを感じながら読み聞かせしました☆彡

 

元々の原作があり、それを酒井駒子さんが読んで、自分のフィルターに通して、

 

絵と翻訳で表現した本作です(*^-^*)

 

 

《著者紹介》

文:シャーロット・ゾロトウ

1915年、アメリカ・ヴァージニア州ノーフォークに生まれる。

児童文学作家、詩人。主な作品に『うさぎさん てつだってほしいの』(M・センダック/絵 富山房)、『かぜは どこへいくの』(H・ノッツ/絵 偕成社)、

『はるになったら』(G・ウィリアムズ/絵 徳間書店)、『おにいちゃんといもうと』

(はたこうしろう/絵)『そらは あおくて』(杉浦さやか/絵共にあすなろ書房)など多数。2013年没。

 

絵・翻訳:酒井駒子

1966年、兵庫県に生まれる。絵本作家。『きつねのかみさま』(あまんきみこ/

文 ポプラ社)で第9回日本絵本賞、『くまとやまねこ』(湯本香樹実/文 河出書房新社)で第40回講談社出版文化賞を受賞。『森のノート』(筑摩書房)、『よるくま』

『はんなちゃんがめをさましたら』(偕成社)、『ロンパーちゃんとふうせん』(白泉社)など、多くの作品がある。

 

※絵本より引用

【作:シャーロット・ゾロトウ 絵・訳:酒井駒子 出版社:あすなろ書房

 


ねえさんといもうと