★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

動物たちは、建築家! どんなお家に住んでいるの?

f:id:kiko_book:20210720094149j:plain

 

動物や虫がどんなおうちに住んでいるのかな?

 

そしてそのおうちがどうやって、(どのような材料を使って、どんな目的を持って、)

 

作られたのか詳しく図や絵を用いてまとめられている一冊。

 

泡の中のおうちや、メスを呼び込むための求愛のためにオスが飾り付けた

 

ロマンチックなおうちから、自分の体の何倍も高い、タワーマンションのようなおうち、

 

動物や虫たちは、自然の中で生き延びていくために、あらゆる技を屈指して、

 

家を建築しています!

 

ハタオリドリの巣は円錐型を変形させたような、丸いフォルム。

 

この特長的な家の形も、素敵な家をつくれる能力をメスにアピールする、

 

安全にひなを育てるための家です。

 

巣作りはオスの求愛行動だ。

 

巣の入り口を下側へ、同時に出入りできるように入口を2か所つくることもある。

 

材料は木の枝、茎、木の葉の葉脈、くもの巣、草や綿や羽は巣の中のインテイリアに

 

使う。

 

ハタオリドリがたくさん集まって1本の木に300以上の巣をつくることもある。

 

アオアズマヤドリは、インテリアデコレーターで、メスの気をひくために、オスは東屋

 

(小屋の一種)をつくるんだ。そして地味な色合いのオスほど、

 

あざやかな色を使ってかざります。

 

巣の周りを、石や貝殻などの色とりどりの光沢のあるきれいなものを飾ります。

 

また人間がゴミだと思う缶や、ビンのふたのようなものも飾りに使います。

 

青い飾りを選ぶことが多く、とても鮮やか。

 

オスは東屋の美しさを競い合います。

 

ビーバーは、森林地帯の河川などにすむげっ歯類。河川にダムを築いて巣をつくります。

 

陸地より水中での動きが速い。

 

ビーバーはオスとメスのカップルで巣をつくる。

 

家族をクマや狼などの天敵から守り、冬の寒さから身を守るためのシェルターのような

 

役割で、川が凍ったときに備えて食料を貯めている。

 

ビーバーのカップルはするどい歯で、木をかじり倒し、枝や木の皮を使って、

 

河川にダムを造って水をせきとめ、小さなダム湖をつくる。

 

頑丈な屋根をつくりドーム型にする。

 

出入口は水面より2か所ある。そしてこのドームの中には煙突もあり、

 

しっかり換気もできるように穴をあけている。

 

そして他の動物が巣に入ってこないように、

 

くさい匂いを発する分泌物(カストリウム)でなわばりをマークし、

 

家族以外は近づけないように、セキュリティーを強化している。

 

※一部絵本より引用

 

他にも移動する家を建築するトビケラ、風通しのいい高層マンションを建てるシロアリ、

 

自分の巣にキノコの畑を作って、子どもを育てるハキリアリ、

 

オタマジャクシのプールを作って、巣を守るためにオス同士が激しく戦闘を続ける、

 

ローゼンベルグアマガエルや、泡状の隠れ家をつくるアフリカン・ツリーフロッグ、

 

かわいいワンルームの家に住む、ハチドリなど他多数の動物の家が紹介されています。

 

普段、あまり見かけることのない、動物たちの暮らしや、おうち、

 

求愛行動を知ることができます。

 

器用に植物など、自然の恵みを使いながら、建築していきます。

 

《著者紹介》

文:ダニエル・ナサル

チリのサンチアゴ生まれ。チリ大学卒業後、母校で建築設計及び建設を教え、

その後、バルセロナで建築設計の博士号取得。

設計会社を設立して150以上のプロジェクトに関わり、多数の建築関連の賞を受賞。

発想の源として動物の巣作りに深い興味を抱いている。

 

絵:フリオ・アントニオ・ブラスコ

スペインのバルセロナ生まれ。専攻は美術。イラストレーター、グラフィックデザイナーであり、子どもむけの本を多数出版して受賞経験もある。2012年よりスタジオを構え、数多くの書籍、アルバム、カタログ、ゲームなどのデザインを手掛けている。

 

 ※絵本より引用

【文:ダニエル・ナサル 絵:フリオ・アントニオ・ブラスコ 訳:古草秀子

 出版社:河出書房新社

 


動物たちは、建築家!