絵本『キャベツくん』で有名な長新太さんの作品。
『キャベツくん』に出てきた登場した、色濃いキャラクターだったブタヤマさんを
主人公にしたお話。
今回はブタヤマさんが虫取りに夢中になっているところ、
後ろから大きな何者かがブタヤマさんの背後に迫る!
それを『ブタヤマさんたらブタヤマさん、うしろをみてよ ブタヤマさん』
という掛け声が繰り返し言葉が続き、
ブタヤマさんがふと後ろを振り返ると、そこには何もいないというストーリーが続きます。
後ろに迫る危険に気づいているのは、私たち読者だけ。
当の本人はずっと、虫を追い続けて、何も知らないのはブタヤマさんだけという
ハラハラして、思わずクスクス笑ってしまう一冊です(*^-^*)
おばけが脅かそうと近づいても、ブタヤマさんは全く気が付きません。
小さな小さな蝶々をとらえようと網をかまえるブタヤマさん。
その後ろには、大きな大きなバッタが。大物が後ろにかまえています。
小さな蝶々に夢中になっている間、ブタヤマさんの後ろには、
たくさんの大きな訪問者が。今にもパクリとされそうです。
目先の小さなものばかりを追いかけていると、大物を逃がしてしまうよと
言わんばかりに笑
子どもは何度も繰り返される、フレーズと、ブタヤマさんのとぼっけぷりと、
そして大きな生き物の存在と登場にワクワク、ケラケラと笑いころげていました。
子どもの笑いのツボ、喜びのツボをしっかり押さえた絵本です(*^^)v
《著者紹介》
作:長 新太(ちょうしんた)
1927年、東京に生まれる。漫画,絵本,イラストレーション,エッセイなどさまざまな分野で活躍。絵本に『おしゃべりなたまごやき』(文芸春秋漫画賞受賞)、『はるですよふくろうおばさん』(講談社出版文化賞),『ろくべえまってろよ』『キャベツくん』(絵本にっぽん大賞)、『ぞうのたまごのたまごやき』(小学館絵画賞)など多数。
※絵本より引用
【作・絵:長新太 出版社:文研出版】