★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

きっとみんなよろこぶよ! *ピーター・スピアー

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カラフルで、子どもたちのやりっきた感、楽しいことを思いっきり企てたような表情が

 

印象的な表紙。

 

土曜日に、両親が揃っておでかけをした。

 

出かける前にお母さんがお父さんに、

 

”いえのぬりかえ、いつやってくださるの?おねがいしたのはもう、なんか月もまえよ!”

 

と話しているのを子どもたちは聞いて、良いことを考えた。

 

家でお留守番をしている子どもたちは、家を丸ごと自分たちで、塗り替えようと

 

考えた。両親が喜んでくれる、お手伝いをしようと。

 

車庫にはたくさんのペンキ、地下の物置には、もっとたくさんのペンキや筆が。

 

材料は全部そろっている。

 

色とりどりのペンキをみんなで運び、はしごも運んだ。

 

まずは壁を赤に、ぼくは青が好き、黄色も綺麗だなと、

 

各々が気に入った色で、いろんな場所を染めていく。

 

着ていた服もペンキでカラフルに。汗をぬぐった顔もカラフルに染まっていく。

 

屋根も、煙突も、窓も、ドアも全部残らずカラフルに。

 

たくさんのペンキの缶がからっぽになって、庭に山ずみになっている。

 

さぁってお次はお片付け!

 

倉庫や地下へ筆や、梯子を片付け、空っぽになった缶はゴミ捨て場へ、

 

子どもたちが歩くたびに、カラフルな足跡をつけていく。

 

近所の人たちもびっくりして、みんなおうちを眺めながら立ち尽くしている。

 

子どもたちは、素敵なおうちになった、きっと喜ぶね!と満足気というお話。

 

思いっきり行動したらもう、これはアートだ。

 

子どもたちは大好きな両親のために、一生懸命お手伝いをした。

 

壮大な子どものイタズラのように見えるけど、子どもたちはあくまで

 

両親を喜ばせたい一心で行動しました。

 

みんなきっとよろこぶよ!の中には、両親だけでなく近所の人、

 

道を通る人、郵便屋さん、配達屋さんが、みんなの中に含まれている。

 

絵本の中では近所の人が心配そうに見つめている。

 

大人は大胆ないたずらだと感じるかもしれないし、両親は帰ったら、

 

子どもたちを叱るかもしれない。慌てふためくかもしれません。

 

私も普段、子どもが良かれと思ってしたことを、叱ってしまうことがあるなぁと

 

反省しました(^-^;

 

絵本の中だから、笑って、きれいだねって、子どもと読み聞かせできました。

 

子どもの大胆な発想&行動力、想像をはるかに超える大規模”お手伝い”に、

 

圧倒される一冊です!

 

【作・絵:ピーター・スピア 訳:松川真弓 出版社:評論社】


きっと みんな よろこぶよ! (評論社の児童図書館・絵本の部屋)