★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

どろうぼうたちのよる  *佐々木マキ

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どうろぼうたちのよるは三篇の物語がで構成されています。

 

最初のお話は、表紙の題名にもなっている『どうろぼうたちのよる』。

 

3人のどろぼうがいました。3人は仲良く一緒に暮らしていて、

 

ある日、だれが一番上手にどうぼうできるか比べることになりました。

 

のっぽのどろうぼうは、お百姓さんの家の煙突から、どうぼうに入ろうとしたら、

 

屋根が抜けてしまい、大きな物音に、犬が鳴き、ニワトリが騒ぎ、

 

お百姓さんも起きてしまいました。

 

おなべに突っ込んでしまった片足が抜けないまま、一目散に逃げだしました。

 

一番ちびのどうぼうは、町のお屋敷に忍び込み、大きな金庫を開けました。

 

大きな金庫の中には小さな缶が一つ。

 

小さな缶を握りしめて、一目散で帰りました。

 

ふと月明りに照らしてみて見れば、まめの缶詰。

 

大きな金庫と思っていたのは、ふるい冷蔵庫だったようです。

 

でぶのどろぼうは、まちはずれの家へ。

 

誰もいないと思っていましたが、風変りなおじいさんと鉢合わせ。

 

これはようこそと、おじいさんの長年していきた研究の話をされ、

 

帰る時に、研究の資料や本をたくさんお土産にくれました。

 

あけがた三人はとってきたものを見せ合いました。

 

おなべと、まめと、かみくずと、

 

三人はぷっと噴き出して大笑い。

 

温かい豆のスープをつくり、おれたちはなんてすてきなどうぼうなんだろうと

 

話しましたというお話です。

 

なんとも憎めない、愛らしい三人のどろぼうさん。

 

どうぼうのお話なのに、子どもにもほこっりとした気持ちで、

 

読み聞かせができるから不思議な世界感。

 

次のかげどろぼうというお話も、とてもユニークです。

 

ある日おじさんが夜散歩をしていると、そのおじさんの後ろをこっそりつけている

 

男がいました。

 

おじさんは夜空の流れ星に目を奪われ、しばらく空を見上げていると、

 

そのすきを狙って、男が近づき、おじさんのかげをグルグルと巻物のように

 

巻き取って奪っていってしまいました。

 

おじさんは気がつかず、そのまま散歩を続け、ふと自分の足元を見た時、

 

影がないことに気が付きました。

 

足をバタバタさせ、こまのようにまわったりしてみましたが、

 

自分のかげがどこにも見当たりません。

 

おじさんは自分の影を探し回りました。

 

とうとう、あやしい男を見つけました。

 

おとこはせっせと 少女のかげを 盗んでいるところでした。

 

おじさんはどろぼうに、盗んだ影を返せ!と怒鳴りました。

 

すると、かげどうぼうは、ひとつ適当に影を返してくれました。

 

しかし、そのかげはおじさんのものではなく、さっきの少女のものだったのです。

 

おじさんは仕方なく、自分のかげが戻ってくるまで、少女の影をつれて散歩することに

 

しました。でもこれも悪くないなぁ~と思いましたというお話。

 

切り口が面白く、想像していなかった結末(オチ)にクスッと笑いがこぼれるお話です。

 

絵の色使い、タッチも優しくて、夜寝る前に読むと、愉快な気持ちになる絵本です(^^♪

 

良い夢が見れそうです☆彡

 

【作・絵:佐々木マキ 出版社:絵本館】

 


どろぼうたちのよる