★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

PING あなたのこころのつたえかた *アニ・カスティロ

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自分の気持ちをピンとすると、誰かがポンと返してくれる。

 

それが心の通じ合い。

 

どんなピンを投げて、どんなポンが返って来るか、それは相手次第。

 

時にはピンと投げたまま、ポンが返ってこないかもしれないし、

 

ピンの伝え方も、ポンの返し方にも正解はない。

 

内田也哉子さん訳の絵本。赤くて丸いフォルムがかわいらしい絵に、

 

詩のような短い言葉の中に、ぎゅっとたくさんの想いが込められている。

 

”つたえたいことは こえにのせて、

 

ゆびをつかって

 

ふでで えがいて、

 

こころは しにのせったっていい

 

とんでもなく おおきくっても”

 

”たったひとりに むけて ピンッ!

 

なんじゅうにんかに ピンッ。

 

みんなに ピンッ。”

 

”あいすることは ピンッ。

 

いきることは ピンッ。 ”

 

”もう きみには  わかっているはず

 

じゆうに

 

おもいやりを わすれず

 

こうきしん たっぷりに

 

じょうねつてきに

 

あきらめずに

 

ゆうきを もって

 

かしこく ピンッ

 

たとえ ふあんでも、おそれずに つたえて!

わくわくで ピンッ

 

きぼうを むねに ピンッ

 

ねばりづよく ピンッ

 

やさしく ピンッ

 

とことん たのしんで ピンッ

 

おちついた こころで ピンッ

 

はてしなく ひろがる ピンッ

 

きみの あいを ふりしぼって ピンッ!”

 

 

さぁ、どんな ピンッを なげてみる?

 

何度も出てくる『ピンッ!』という短い言葉の中には、

 

言葉、想い、愛という広いメッセージが込められている。

 

自由に自分の考えや気持ちを、発信するツールが増えた今、

 

私たちは毎日たくさんのピンッ!に溢れ、たくさんのピンッを受け取っている。

 

その中で、私たちはどんな想いを伝え、表現し、発信していくのか。

 

ピンにも、ポンにも正解はないけれど、どんなときも、

 

相手を大切にする心を忘れずに、ていねいなピンッを投げていきたい。

 

ポンが返って来るかは、相手次第。そのことも忘れずに。

 

子ども向けに見える絵本ですが、大人のほうがハッとさせられるように

 

思います。受け身で待っているだけでなく、自分から行動する大切さを

 

思い出させてくれる絵本です!

 

《著者紹介》

作:アニ・カスティロ

メキシコ・グアダラハラで生まれ育つ。現在は、カナダ・トロント在住。

2児の母。コミュニケーション、アート、デジタルメディアについて学んだ彼女の作品は、メキシコ、カナダ、アメリカなどで展示され、人気のマンガ『Pupa&Lavinia』は、

メキシコの新聞で10年にわたって連載された。また、彼女の作品は多くの共感を得て、

メンタルヘルスアメリカ、国境なき医師団、カナダメンタルヘルスセンターとの仕事につながっている。

【作:アニ・カスティロ 訳:内田也哉子 出版社:ポプラ社

 


ピン! あなたの こころの つたえかた