お友達は髪がながく、まあちゃんは短いおかっぱヘア。
友達2人が、背中が隠れるまで伸ばすんだぁと話しているのを聞いて、
あたしだったら、もっともっと伸ばすと張り合うまあちゃん。
まあちゃんがどれぐらい伸ばすかというと・・・
長い三つ編みを編んで、橋の上から川へおろして、
自分の結ったおさげで、魚釣りができるぐらいに。
それからね、
牧場のウシと、長いおさげで綱引きだってできる。
三つ編みを2本にして、それぞれ両側の木にくくれば・・・
家中の洗濯ものを全部、干すことができる。
まあちゃんは洗濯ものが乾くまで、本を10冊読んで過ごすんだって。
まあちゃんが今読んでいる絵本が『どろんこハリーだ!』と子どもが叫ぶ。
私も思わず見つけて嬉しくなる。何気に名作を読んでいるまあちゃん。
シャンプーをしたら、空まで届くソフトクリームのように。
洗って髪を乾かすのほどうするかと言えば、
この長さに髪が伸びる頃には10人の妹がいるはずと
まあちゃん。10人の妹がまあちゃんの髪を10台のドライヤーで乾かしてくれるそう。
友達二人が、でもそんなに長かったら、歩くたびにひこずってしまいそう。
邪魔にならないかな?とあきれ顔。
まあちゃんは大丈夫、パーマをかけるからと・・・
まるで木みたい。
小鳥や葉っぱ、お花、木の実がみんな集まってきて、賑やかな森になるんだって。
まあちゃんの楽しい想像が絵本になっている。
想像は自由だ。だから不便なんて考えずに、楽しいこと、面白いことばかりが浮かぶ。
女の子は1度は、髪の長さにあこがれを持つのでは?と思う。
とくに幼少期は髪の長いお友達がうらやましかった。
自由自在に髪型を変えて、かわいいヘアアクセがまぶしかった。
小さな女の子たちの女子会が奇想天外でとても楽しい絵本になっています♪
ページをめくるたび予想をを裏切られ、ワクワクする一冊です☆彡
《著者紹介》
作:高楼方子(たかどの ほうこ)
1955年、北海道函館市生まれ。東京女子大学文理学部日本文学科卒業。
絵本、童話、児童文学など、子どもの本の世界で活躍している。
主な作品に『まあちゃんの まほう』『みどりいろのたね』(ともに福音館書店)、
『つんつくせんせいどうぶつえんにいく』(フレーベル館)、『へんてこもりにいこうよ』(偕成社)、『ターちゃんとルルちゃんのはなし』(アリス館)『のはらクラブのこどもたち』(理論社)などがあり、 長編の物語に『時計坂の家』『十一月の扉』(ともにリブリオ出版)、『森の模様画』(福音館書店)などがある。札幌市在住。
※絵本より引用
【作・絵:たかどのほうこ 出版社:福音館書店】