★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

オレ・ダレ

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絵本の題と、表紙のインパクトが大きい作品。

 

動物がすべて影で描かれていて、黒一色です。

 

なのに、ちゃんと子供にも何の動物の影かわかるところがすごい!

 

夜の動物園にも行ったことがないので、夜真っ暗な中で、

 

動物がどんな風に見えるのか知らない子どもには、とても新鮮で面白いようです。

 

常に出てくる『おれはだれ?』『わたしはだれ?』というフレーズも読んでいて、

 

リズムがあり楽しい絵本。

 

絵本の中身も終始、黒、青、黄色、白の4色で統一され、構成されています。

 

ちゃんと網目の模様が暗闇に隠れてしまっていても、この首の長いフォルムを見たら、

 

もう誰だがみんなわかる。

 

キリンさん夜なのに、電気ないのに、ごはん食べられてすごいねぇと子どもは、

 

感心していました。

 

人だったら、暗くてよく料理が見えなかったら美味しさも半減かな?

 

鼻が長~い、ぞうさん

 

真夜中もジャングルを優雅に歩いています。

 

白い牙がするどく暗闇に光って見えます。

 

長い手足であちらこちらに、行きたいところへ、自由自在。

 

かゆいところにも手が届く!?

 

テナガザル。

 

”ワタシたち、あるくの いっしょ。とぶのも いっしょ。

いつも いっしょ。かおも いっしょ。 ちょっと たいくつ。

ワタシたち、ダレ。”

 

真夜中に一本足で立つのは、ちょっと危険!?

フラミンゴさんのかわいいつぶやき。

 

衝撃を受けた、シマウマの集団ページ。

 

ほとんど黒で埋め尽くされているページ。

 

真っ黒の中に、いくつもの目がギラギラと光る。

 

シマウマさんたちも、どちらが前か後か、ダレなのか、混乱してしまいそう。

 

クイズ形式になっていて、最後のページに答えが記載されています。

 

これ誰だ?というフレーズに子どもが声を上げながら、読み終わると、

 

物足りなさそうに、もう一回読んでって催促が来ました(*^-^*)

 

動物たちのブッラクユーモアにとんだ、つぶやきの数々もかわいらしい作品です。

 

《著者紹介》

文:越野民雄(こしのたみお)

東京都生まれ。慶応義塾大学卒業。

広告代理店のコピーライターとして、テレビ、新聞等の広告制作に携わりながら、

文筆家としても活躍。主な作品に「ぼく きょうりゅう」、「名探偵モンスターパパの日曜日」(ともに佼成出版社)「ワン」、「わたしエリカ号」(ともに講談社)などがある。

 

絵:高畠純(たかばたけじゅん)

愛知県生まれ。愛知教育大学美術科卒業。東海女子大学教授。

1983年「だれのじてんしゃ」(フレーベル館)で、ボローニャ国際児童図書展グラフィック賞受賞。主な作品に「ピースランド」、「だじゃれすいぞくかん」(ともに絵本館)「ペンギンたんけんたい」(講談社)などがある。

※絵本より引用

【作:越野民雄 絵:高畠純 出版社:講談社

 


オレ・ダレ (講談社の創作絵本)