どんどんやまの駅長さんから届いた切符を持って、駅へ。
どこまでも、電車に乗って、どんどんいける どんどんキップ。
駅員さんに改札で切符を渡して、ホームへ。
電車の中から車掌さんが手を振ってくれています。
電車の乗り込んだら、さっそく先頭の運転席の後ろへ、出発しんこう!
ぐんぐんスピードを上げ、踏切を超えて、そばを走る車を追い抜かしていく。
どんどん駅に止まって、他のお客さんは途中で降りていく。
ずっと乗り続けても、どんどんキップがあるから大丈夫。
トンネルを抜けると山が見えてきた。
終点のどんどん山に到着。
今度は、ちゃーんと帰れる、ちゃーんとキップをもらうと、
おうちに向かってまた走り出しました。
版画のようなタッチの絵が印象的で、どのページにも、黒猫が登場している。
黒猫がどこにいるのか探すのも楽しみの一つ。
旅とネコって、セットなんでじゃないか?と思うぐらいよく似合う。
島に旅をすると、必ずその島に住むネコがいて、海辺に囲まれているからか、
美味しいものをいっぱい食べて幸せそうな、野良猫ばかり。
ゆったりと、安全な場所で、のびのびと生きていますといった具合に、
自由で、旅人にも人懐っこく近づいてくるのがかわいい。
どんどんきっぷ。子どもからしたら、夢のような切符だ。
時間はいくらでもあって、どこまで行けるのかな?とワクワクする気持ち。
帰りの電車に乗ったときに気が付くだろう。
あれ?行きと同じ列車で、折り返しているのに、
車窓から見える景色が全く違ってみえることに。
とてもほのぼのとしていて、電車の大好きな子の願望をかなえてくれる一冊です。
《著者紹介》
作:ミノオカ・リョウスケ
神戸市生まれ。滋賀大学教育学部卒業。著作に『じょうききかんしゃピーコロ』紙芝居
『しゅつどう!はしごしゃノビールくん』(以上、童心社)、『まんまるダイズみそづくり』(福音館書店)、『小学生の絵画とっておきレッスン』(メイツ出版)などがある。
※絵本より引用
【作・絵:ミノオカリョウスケ 出版社:鈴木出版】