★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

ゆうびんひこうき こうのとりごう

f:id:kiko_book:20211202095949j:plain

 

まっかな翼を持つこのうとり号は、昔大活躍していた郵便飛行機。

 

今は倉庫にロープで繋がれて、ひとりぼっち。

 

空を飛んでいた頃は、みんなが『こうのとり号だ!』と声をかけてくれた。

 

もう、ボクのことを知っている子どもたちはいないだろう。

 

また空を飛んでみたいなぁ~あの頃のようにと思いました。

 

こうのとり号は、倉庫でじっとしているのが嫌になり、

 

狭い倉庫の中をいったりきたりしていると、

 

とうとうロープが切れて・・・

 

倉庫の外へ、空へ、こうのとり号は飛び出しました。

 

久しぶりの空。

 

こうのとり号はくるくると、円を描きながら、鳥たちと一緒に飛び回ります。

 

村の上を飛ぶと、みんな空を見上げて声援を送ってくれています。

 

村の子どもたちも大喜び。

 

こうのとり号もみんなの歓声がうれしくて、エンジン全開で、

 

見事なカーブを描き、宙がえりして、ゆっくりと村へ降りました。

 

すると、村長さんが『村の郵便局長に任命する』と、

 

真っ赤なボディーを、ピカピカに新しく黄色に塗り替えてくれました。

 

こうして昔のように、空高く飛び、毎日村から遠くの街へ

 

みんなの手紙を運ぶことになりました。

 

この絵本は勇気を振り絞って、外に出て、また新しい場所を見つける勇気と喜びを

 

描いた一冊です!

 

こうのとり号が、空を飛ぶのが楽しくて、嬉しい気持ちが、

 

波打つ字のデザインにも表れていて、素敵です。

 

子どもから、どの世代にも、新しい居場所を見つける、今いる場所から飛び出す

 

前に進む勇気を与えてくれる絵本です(*^-^*)

 

《著者紹介》

作:ジェームス・クリュス

1926年、ドイツ・ヘルゴラント島生まれ。戦後のドイツ語圏で人気のある児童文学作家のひとり。邦訳された作品に、『あごひげ船長九つ物語』(講談社)、『笑いを売った少年』(未知谷)などがある。1960年ドイツ児童文学賞、1968年国際アンデルセン賞受賞。1997年没。

 

絵:リーズル・シュティッヒ

1913年、ドイツ・バイエルン州生まれ。ニュルンベルク、ベルリンの美術学校で学んだのち、絵本、新聞の風刺画、本の挿絵等の画家として活躍。2000年没。

 

※絵本より引用

作:ジェームス・スクリュス

絵:リースル・シュティッヒ

訳:はたさわゆうこ

出版社:フレーベル館

 

 

 


ゆうびんひこうきこうのとりごう