なんだか元気がないペンギンさん。
動物園の仲間たちがみんな、心配しています。
理由を聞いてみると、
”『ぼく、とりなのに そらを とべないんだ。いろいろためしてみたけど、ぜんぜん うまくいかないんだ。』”
一度でいいから雲の上を飛んでみたいなぁと思いました。
この絵本を90度傾けてみると・・・
動物たちは、ペンギンくんを高い丘の上に連れて行きました。
でも、まだまだ空は遠いままです。
そこで、石をたくさん集めて、積み上げて、タワーをつくりました。
まだまだ空は遠いです。
もう積み上げる石がなくなってしまいました。
そこで動物たちは考えて・・・
ぼくたち、みんなでタワーになろう。
みんな縦一列に。
ぞうさんが、ぺんぎんくんを支えて、空に到達しました。
みんなが作ったタワーで、ペンギンくんはとてもうれしそう。
動物たちの表情が豊かで、かわいい。
みんなの愛情と、友情で叶えた、ペンギンくんの夢。
とても微笑ましく、一番下はハリネズミさんで、ヘビも丸く渦を巻いて、
縦になったり、キリンは逆立ちをしたり、亀がゾウを支えていたり、
ありえない設定、ユーモラスにあふれた一冊です(*^-^*)
一人では叶えられない夢も、大勢集まって、知恵を絞って、
協力すれば、出来ない事はないと元気をくれる絵本です!
《著者紹介》
作:ケルスティン・シェーネ
1981年ドイツのハーンで生まれる。ベルギッシェ・ヴッパータール大学でコミュニケーションデザイン専攻。ヴォルフ・エァルブルッフのイラストを研究する。好きな画材は鉛筆、パステル、水彩絵具。最近はペンタブレットもお気に入り。大学卒業後はフリーのイラストレーター、グラフィックデザイナーとして活躍。子どもむけの本も多く手がける。毛むくじゃらの仲間とともにハーン在住。
※絵本より引用
【文・絵:ケルスティン・シェーネ 訳:佐藤淑子 出版:パイインターナショナル】