くれよんのくろくん *なかやみわ
子どもが自分で、読み聞かせに選んだ一冊です☆
著者のなかやみわさんの、そらまめくんシリーズが大好きで、
今回はクレヨンのくろくんを選んできました(*^-^*)
まだ新しいクレヨンたち。さっそく真っ白な画用紙の上に、
絵を描き始めます。きいろくんがちょうちょを描き、
あかさんとピンクちゃんを呼んできて、お花をかいてもらいました。
今度はきみどりくんやみどりくんを呼んできて、葉っぱを描き、
ちゃいろくんや、おうどいろくんを呼んできて、木を描きました。
あおくんとみずいろくんを呼んできて、真っ青な青空と雲を描き、
すると、誰からも呼ばれなかったくろくんがやってきて、
ねぇ、ぼくはどこを描けばいいの?と。
きれいに描いた絵を黒くされたら、たまらないと、
みんなくろくんを仲間に入れてくれません。
みんなは楽しそうにカラフルな絵を描いています。
くろくんはなんで僕だけこんな色なんだろう?と落ち込みました。
するとシャーペンのおにいさんがやってきて、くろくんをそっと励まします。
他のくれよんくんたちも、自分が描くことに夢中で、絵はいつのまにかぐちゃうちゃ。
ついに喧嘩が始まりました。
そこへシャーペンのおにいさんが、くろくんにこっそりいいアイデアを伝えました。
急にくろくんは、みんなが描いた絵の上を黒に全部塗りつぶし、
絵は真っ黒に。そこでシャーペンのおにいさんが、くるくる描き始めると、
そこには夜空に浮かぶ花火が広がりました。
クレヨンそれぞれの個性が生かされて、みんな唯一無二の存在。
たとえ、自分のなりたい色じゃなかったとしても、どの色も同じように素晴らしい。
ただひとりひとり役割が違うだけ。
人と違うからこそ助けることができるし、おもしろい。
ひとりで出来ることは限られているけど、
みんなで助け合えば、どんなこともできるかもしれない。
みんな大きな可能性をもったひとつなんだよ~と語り掛けてくれる絵本です☆彡
《著者紹介》
作:なかやみわ
1971年埼玉県生まれ。女子美術短大造形科グラフィックデザイン教室卒業。企業のデザイナーとしてキャラクターデザインを手がけた後、フリーとなる。主な絵本に「そらまめくん」シリーズ(福音館書店)「どんぐりむら」シリーズ(学研)「やさいのがっこう」シリーズ(白泉社)「こぐまのくうぴい」シリーズ(ミキハウス)など多数ある。
※絵本より引用
【作:なかやみわ 出版社:童心社】