これは子どものお気に入り絵本です!
はじめてひとりで読む本とあって、文字も完結に短い平仮名と数字で構成されていますと
動物たちが頭の上にりんごをのせていき、どれだけ多くのりんごがのせられるか
競っています。
最初はライオンと犬が数を競っています。
ちから比べがりんごを頭にのせることなんて、とてもユニークです!
途中からただ頭にのせる数を増やすだけでなく、
のせたまま、なわとびをしたり、なわとびをしながら木を渡ったり、
木から電線にうつって、綱渡りも。
ローラスケートをしたり、ミルクを飲んだり、
みんな10個りんごが頭にのりました。
こんどはみんなの頭の上にのったりんごを、落とそうとクマさんがモップを
振り回し、必死で落とさないように逃げていると、
今度は空から鳥たちが、りんごを食べようと飛んできます。
モップに鳥さんに追いかけらえながら、必死でりんごを守りながら逃げます。
自転車に乗って坂を下っていると、前にりんごをたくさん積んだ馬車が。
もう止まらない。ぶつかるーーーーー!!!!!!
馬車に衝突したら、たくさんのりんごが宙を舞い、みんなの頭の上に
10個ずつりんごがのりましたというお話。
子どもが数を数えながら、頭の上に増えていくりんごをおもしろがっていました。
りんごを落とそうとしていたクマたちも、りんごを食べようとしていた鳥たちも、
みんな最後は頭にりんごがのってしまったラストともとてもかわいらしく、
意外性がありました。
動物たちの得意げな表情や、りんごを頭から落とさないように、
身体をバランスとっている姿にも注目してみてもらいたい絵です!
《著者紹介》
作:セオ・レスィーグ
1904年アメリカ、マサチューセッツ州に生まれる。ダートマス大学を卒業し、オックスフォード、ウィーン、パリの大学院学んだ。歴史学の教授になるつもりだったが、「サタデー・イブニング・ポスト」に彼の描いた漫画が掲載されたのをきっかけに、漫画家の道に入った。1930年には「フリット」誌と契約し、彼の漫画"Quick Henry, the Flit!"
が一躍有名になった。また絵本も数多く出版され、その奇抜な着想と漫画風なユーモラスな絵が子ども達の好評を得ている。日本では『ぞうのホートンたまごをかえす』『王さまの竹うま』等翻訳されている。別名ドクターホース。
絵:ロイ・マッキー
アメリカのランダム・ハウス社のビギナーブックの中で最も人気のあるさし絵画家。
訳:たむら りゅういち(田村隆一)
1923年東京に生まれる。明治大学文芸科卒業。詩人。「荒地」同人。学生時代より詩を書きはじめ、戦後、『荒地詩集』などに参加し、多くの作品を発表。1932年には、
『言葉のない世界』で、高村光太郎賞を受賞。また、子どもの本や翻訳の仕事と多方面で活躍中。著書に、詩集『新年の手紙』『スコットランドの水車小屋』、エッセイ集『鳥と人間と植物たち』『小さな島からの手紙』、絵本『金貨』『のらの再婚』、
訳書に、童話『チョコレート工場の秘密』、絵本『小羊のぼうけん』等多数ある。
※絵本より引用
【作:セオ・レスィーグ 絵:ロイ・マッキー 訳:田村隆一 出版社:ペンギン社】