★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

どんぐりむらのおまわりさん *なかやみわ

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『どんぐりむらのぱんやさん』『どんぐりむらのぼうしやさん』に続く第三弾。

 

どんぐりむらの住民を通して、色々なお仕事知ることが出来ます。

 

今回は優しくて、親切で、かっこいいお巡りさんのお話。

 

おまわりさんは、朝早くから自転車で村をパトロール中。

 

交通整理から、交通安全の指導、それからまてばじいさんの落とし物の杖を探したり、

 

気にひかかった風船をとって、降りれなくなったどんぐりの小さな兄弟を助けたり、

 

大忙しです。この日助けてもらったどんぐりの兄弟のいっちは、

 

お巡りさんってかっこいいなぁと憧れを抱きます。

 

自分もお巡りさんになりたいと、村中を掃除したり、重たいものを持ってあげたり、

 

小さな子どものお世話をしたり、三輪車に乗りながら、村中の人に元気に挨拶をしました。

 

村のみんなに『君ならいつでも、おまわりさんになれるよ!』と声を掛けられ、

 

だんだんとその気になってきました。

 

おまわりさんに、僕を今日からおまわりさんにしてくださいとお願いし、

 

お巡りさんも困り顔。

 

おまわりさんになるには、もう少し大きくなってからじゃないとと言われます。

 

そこへ、まてばじいさんが、杖がまだ見つからず困って、交番へやってきました。

 

そこで、いっちは、まてばじいさんの杖を僕が探してくるよ~と言って、

 

三輪車で走って、あっちこっち探し回ります。

 

村のみんなの役にたって、はやく自分もお巡りさんになりたいと思ったから。

 

そこで木の茂みに杖らしきものを見つけますが、

 

重くて、重くて、いっち一人の力ではとても運べません。

 

いそいでお巡りさんを呼びに行きました。

 

一緒に杖のある場所へ戻ってみると、

 

さっきまで転がっていたはずの杖がなくなっています。

 

お巡りさんと一緒に、夕方になるまであたりを探しましたが見つかりません。

 

するとまてばじいさんの杖をもったふたつぶのどんぐりに出会い、

 

無事に、まてばじいさんの元へ杖を返すことができました。

 

まてばじいさんは、『きみはもう立派なおまわりさんじゃな。』と言ってくれましたが、

 

いっちは、自転車に乗れないから、まだなれないよと寂しそう。

 

おまわりさんは、いっちの背丈が伸びたころ、一緒に自転車の練習をしてくれました。

 

いっちは優しくて、親切で、かっこいいお巡りさんになるために今日も奮闘中です。

 

絵本の登場人物がいつも優しくて、素直で、まっすぐなキャラクターで、

 

安心して子どもに読み聞かせができます。

 

どんぐりなので、2人とカウントせず、ふたつぶと表現している点もすごく好きです。

 

まてばじいさんは、どんぐりのまてばしいをモデルにしているのがわかり、

 

子どもも大喜びでした。

 

いっちが、少し背伸びをして、大人に近づこうと、一生懸命に努力している姿も、

 

可愛らしく、感動します。

 

交番のランプもどんぐりの形で、絵のすみずみまで、工夫が凝らされていて、

 

見ごたえがあります。

 

どんぐりのケーキやさんは、いちごの代わりにどんぐりがケーキの上にのっていたり、

 

木に引っかかった風船も、どんぐりの形と色をしていたり。

 

絵だけで、もう一度読み返したくなる一冊です(*^^)v

 

【作:なかやみわ 出版社:学研】

 

 


どんぐりむらのおまわりさん (どんぐりむらシリーズ)