★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

100まんびきのねこ   *ワンダ・ガアグ

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おじいさんと、おばあさんは、2人の生活では寂しかったので、

 

猫が一匹いたらと考えました。

 

そこでおじいさんがきれいな猫を探しに出かけました。

 

すると猫がたくさんいる丘にたどり着き、その中で1番綺麗な猫を選ぶのですが、

 

1匹を選ぶつもりが、数はどんどんと増えていき、

 

100匹、1000匹、百万匹、1億匹、千兆匹になりました。

 

おばあさんの待つ家へ千兆匹の猫を引き連れて家路を急ぎます。

 

途中猫たちは喉がかわいたと言い、池の水がからっぽになり、

 

お腹が空いたと言い、草むらの草が全部なくなりました。

 

ようやくおばあさんの元に戻ると、

 

おばあさんもあまりの猫の多さにびっくり。全員を育てるのは無理だと言い、

 

猫にだれが一番綺麗な猫か決めてもらうことにしましたが、

 

しかし、みんな自分が一番きれいだと思っており、猫同士は争い、喧嘩を始めました。

 

その騒ぎが静まったころ、おじいさんが外に出てみると、

 

あんなにたくさんいた猫は姿を消し、一匹も残りませんでした。

 

すると草むらから、体ががりがりで、

 

お世辞にも綺麗とは言えないやせた小さな猫が一匹、震えていました。

 

おじいさんは抱きかかえると、家の連れて帰り、お風呂にいれてやりました。

 

その猫は、さっきおじいさんに綺麗な猫は?と言われた時に、手をあげませんでした。

 

自分はただのみっともない猫だと思っていたからです。

 

夫婦はその猫にたくさんミルクをやり、日ごとにふっくらとして、

 

見事なきれいな猫になりましたというお話。

 

大人が読んでいると、あんなにたくさんの猫を人間の勝手で持ちかえったのに、

 

飼えないからと、猫を結果的に喧嘩させてしまって、

 

傷つけてしまった悲しい物語にも感じ、

 

最後に一匹の猫が幸せにその後暮らせていても、

 

ハッピーエンドに感じられなかったんですが、

 

子どもはというと、この物語は面白いようで、

 

まず1匹、100匹、千匹、100万匹、1億匹、一兆匹とどんどん猫が増えていくのが、

 

面白く、このリズムが繰り返されるたびに大笑い。

 

そして1匹の猫を選べないおじいさんに爆笑。

 

そのあとおばあさんに、怒られるおじいさんにも大笑い。

 

猫が喧嘩してしまって一匹になってしまうことも、さほど気にもとめておらず、

 

子どもの心を掴む絵本なのだと思います。

 

私が子どもの頃に読んでいたら、どんな感想を持つのか、興味深い絵本でした。

 

中の絵はモノトーンで構成されていて、味わい深い絵です。

 

たくさんの猫の絵は圧巻です笑

 

【文・絵:ワンダ・ガアグ 訳:いしいももこ 出版社:福音館書店

 

 

 


100まんびきのねこ (世界傑作絵本シリーズ)