アラスカの海岸で205歳と思われる長く生きた魚が発見され、
そのニュースがきっかけとなって作られた絵本です。
とても小さくて、しずかで、美しいうみべの街がありました。
海は青く澄み、浅瀬は太陽の光が、海のそこまで届くほど、
きれいな海です。
アルバはその海に100年生きています。
色鮮やかなサンゴ礁、色とりどりの魚たち、美しい貝たちに囲まれ過ごしています。
アルバは美しいものを見つけるのが得意。
大好きな美しいものに囲まれて、暮らしていました。
月日は経ち、アルバはだんだんと美しいものが姿を消していっていることに気が付きました。
その代わりに、今まで見たこともないような、奇妙なものが現れるようになりました。
色鮮やかなサンゴ礁は枯れて、色鮮やかな魚たちや、綺麗な色の貝、
アルバの大切な仲間たち、大好きな場所が失われていきます。
アルバはとうとう美しいものを見つけられませんでした。
暗くて、濁った海の中を泳いでいると、
ピカピカと光る真珠を発見しました。真珠は透明の変なかたちの貝殻のようなものに、
入っていました。アルバは透明のその容器の中へと進みます。
すると、奥は行き止まりで、身動き出来なくなってしましました。
そのまま海の流れに流されて、やがて海辺の街の海岸の流れ着きます。
海岸で美しいものを見つけるのが日課の女の子にアルバは発見され、
すぐにプラスチックのペットボトルから、助けられました。
女の子は街の人たちにアルバの話をし、
みんな今までの自分たちの暮らし方を変えなくてはと考えました。
波辺やうみのゴミ拾いを始め、海は少しずつ綺麗になっていきました。
そしてアルバの好きだった美しい場所、大好きな仲間たちが戻ってきましたというお話。
海に生きる生きものの紹介ページと一緒に、絵本の最後には海を守るために、
私たちができることがまとめられています。
未来の美しい海を守るためのSDGsをテーマに取り上げた絵本です☆彡
プラスチックごみが問題に取り上げられ、私たちの生活も少しずつ変化し始めました。
美しい地球を未来に残すための活動を、美しい絵本とともに、考えていく一冊です。
色鮮やかな絵で、海が汚れてしまったあとの絵との対比が、とても印象的です。
【作・絵:ララ・ホーソーン 訳:新沢としひこ 出版社:教育画劇】
アルバ うつくしいうみをまもった100さいのさかな (海のよごれは、みんなのよごれ 海洋ごみ問題を考えよう!)