小さな女の子が自分の誕生日を迎え、とびきりのサプライズ誕生日を、
自らプロデュースするお話。
女の子は誕生日ケーキを自分で1から作ることに決め、
材料から集め出します。
たくさんの動物に協力してもらいながら、にわとりさんには卵をお願いして、
くまさんには小麦をわけてもらい、ネコさんにはバターとミルクをもらい、
ブタさんには塩をもらい、犬さんは砂糖をわざわざ買ってきてくれました。
木登り名人のサルさんには、さくらんぼをとってきてもらい、
材料が揃ったところで、みんなでケーキ作りです。
美味しそうなさくらんぼケーキを囲んで、みんなで女の子の誕生日のお祝いです!
みんなからプレゼントをもらう誕生日もいいけど、
自分で大好きな仲間に声をかけて、手伝ってもらいながら、
みんなで作り上げる誕生日は、きっとかけがえのない何よりのプレゼントです。
ほっこり心の中が温かくなるお話です。
コミュニケーション力は、ただ話すのが上手になるということではなく、
こうやってたくさんの人を巻き込んで、一つの事を成し遂げる力だったり、
一つの事を成し遂げる過程で、友達になることかもしれないし、
困ったときに、助けて、手伝ってと、時には周りに頼る力かもしれないし、
誰かと楽しい時間を共有することなのかもしれないと、
改めて感じた絵本です!
子ども目線で描かれており、温かく子どもの成長を、そっと見守るような一冊です!
表紙の最初と、裏表紙の最後には、
にわとりさんが大事な卵を抱えているシーンが描かれていて、
私たちは動物の命をもらって、毎日生かされていることを実感します。
小さな子供の誕生日にプレゼントしたい一冊です(*^-^*)
【作:ヘレン・オクセンバリー 訳:せなあいこ 出版社:評論社】