★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

なにをたべたかわかる?   *長新太

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ねこがみなとで、さかなをつりあげた。

 

それはそれは大きな魚で、肩にひょいと担いで歩く。

 

ねこの体よりも大きな魚を担いで歩くねこを見たねずみは驚いた。

 

そのうちに、魚にぱくりと食べられてしまった。

 

ねこはをそれを知らない。

 

今度はうさぎがやってきて、またねこと魚を見ていると、

 

魚がぱくりと食べてしまった。

 

いぬもたぬきも、きつねもぶたも、ごりらも、簡単にぺろりと平らげた。

 

魚の体はどんどん大きくなっていき、絵本のページからはみ出していく。

 

ねこはどんどん魚が大きくなって、重くなっていることに気が付いていない。

 

そのうちに、ねこは、あまりの重さにたえきれず押しつぶされそうに。

 

魚がどうしてこんなに大きくなったのか、ねこにはわからない。

 

魚に近づくと危ないのに、ねこは魚に近づいていく。

 

それどころか、ねこは「いただきまーす」と大きな魚を食べ始めた。

 

ねこは大きな魚をまるごと完食し、体はまるまると大きくなった。

 

ねこが食べたのは魚だけじゃないんだよ。

 

”なんとなんとなんと

なんとなんとなんと

なにをたべたかわかる?”

 

という最後の問にはちょっとぞっとしてしまう。

 

そして何を食べたことになったんだっけ?と思わず物語を最初から振り返りたくなる。

 

何も知らずに食べてしまったねこ。

 

そして、ねこも魚に最後は食べられるのだろうと思っていた結末が、

 

見事裏切られ、予想外の結末は長新太さんらしいシュールな世界だ。

 

途中子どもと一緒に笑って読んでいたけど、

 

最後これは笑っていていいのかな?と不安になる何とも言えないユーモアな世界。

 

絵は黄色と黒色の2色で構成されていて、字も少ないので、幼児のひとり読みにも

 

おすすめです(*^-^*)

 

【作・絵:長新太 出版社:絵本館】

 

 


なにをたべたかわかる?