人生とは孤独だ・・・と思っている大人に。
友達がいない・・・ひとりぼっちだな・・・と感じている君に。
子どもから大人まで読んだら、元気と幸せな気持ちがわいてくる絵本です!
おじいさんが孫に、自分の人生を語り始める。
幼い頃から危ないこともたくさんしたし、車にひかれそうになったこともある。
楽しいときも、悲しいときも、うれしいときも、つらいときも、
ずっと誰かに守られていた気がする。
でも第二次世界大戦のドイツで、自分の友達は助からなかった。
おじいさんは命はあったものの、食べ物がなくなり、仕事がなくなり、
どんな仕事もして、何とか生きて来れた。運がいいから。
いつも誰かに守られてきたように思う。
その後好きな人に出会って、結婚をして、子どもが生まれて、お前に会うことできた。
おじいさんはとても幸せな人生だったと孫に語りかけます。
文章はシンプルで、簡単な文章ですが、水彩画の絵でいつも天使がおじいさんを
見守っていたり、助けてくれている絵が描かれています。
でも第二次世界大戦の時には、天使は守りたくても守れなかった命があり、
悲しみにうなだれています。
いつも一人で生きてきたような気がしているけれど、
実は天使のように見えない存在にも助けられて、
守られて、今の命があるのかもしれません。
そして現実はもっとたくさんの人に支えられて、私たちは生きていることを。
守られて生きていることと同時に、
守られて当たり前と思わないように、感謝しながら生きていきたいです。
自分も誰かのお役に立てるように。
《著者紹介》
作・絵:ユッタ・バウアー
1955年ドイツのハンブルクに生まれる。ドイツでもっともよく知られたイラストレーターの一人。専門学校で学んだ後、雑誌や児童書のイラストの仕事を始める。2001年には文と絵の両方を手がけた「おこりんぼママ」(小学館)でドイツ児童図書賞大賞を受賞。この「いつもだれかが…」も02年のドイツ児童図書賞の最終候補になった。ほかに「色の女王」(小学館)、挿絵の仕事に「犬さんがくる!」(ネストリンガー作、ほるぷ出版)など。
訳:上田真而子(うえだまにこ)
1930年生まれ。京都府立女子専門学校卒、ドイツ・マールブルク大学中退。著書に「幼い日への旅」(福音館書店)、主な訳書に「あのころはフリードリヒがいた」(岩波書店)、「黒いお姫さま」(福音館書店)、「おばあちゃん」(偕成社)、「彼の名はヤン」(徳間書店)など。
※絵本より引用
【作・絵:ユッタ・バウアー 訳:上田真而子 出版社:徳間書店】