★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

ふたりはともだち   *アーノルド・ローベル

 

かえるくんとがまくんは大の仲よし。

 

2人は正反対の性格。その2人のクスっと笑える掛け合いが楽しい絵本です。

 

ユーモアと、笑いと、そしてちょっと切ない物語5つから構成された、

 

幼児向け童話絵本です(*^-^*)

 

『はるがきた』は、春になって先に目覚めたかえるくんが、

 

まだ冬眠中のがまくんを起こしに行くところかは始まります。

 

もう4月だというのに、がまくんはまだ眠っていたいから、5月の半ばになったら、

 

また起こしてとかえるくんに頼みます。

 

かえるくんは早くがまくんと遊びたくて、春という季節を一緒に楽しみたくて、

 

5月まで一人で待っているなんて出来ないと考え、

 

カレンダーを5月までやぶります。

 

そしてかえるくんはがまくんに、もう5月だよと起こしに行くユーモアで、

 

かわいらしいお話から始まります。

 

『なくしたボタン』では、周りをひっかきまわして、

 

さんざんボタンをみんなに探してもらったのに、

 

結局自分の家の床に落ちていたというオチ。よくあるある話で、

 

私も読んでいて耳が痛い、いや目が痛い!?

 

みんなが拾ってくれたボタンをそのまま大事にし、

 

ジャケットに全部縫い付けて、一緒に探してくれていたかえるくんに、

 

リメイクしたジャケットをプレゼントする素敵なお話です。

 

最後の『おてがみ』は、小学校の教科書にも掲載されているお話です。

 

悲しそうながまくん。理由を聞くと、毎日自分宛のお手紙を待っているけど、

 

一度も来たことがないと。

 

かえるくんは家に帰ると、さっそくがまくん宛てにお手紙を書きます。

 

そして知り合いのかたつむりくんに、がまくんに手紙を届けて欲しいと託します。

 

かえるくんはまたがまくんの家に行き、一緒に手紙が来るのを待とうよと言いますが、

 

がまくんはどうせ来ないよとすねたまま。かえるくんは実は・・・とたねあかしをすると、

 

がまくんは大喜びで、玄関で一緒に手紙が来るのを待つことに。

 

かたつむりくんに頼んだ手紙は4日かかりました。

 

でもその4日間は、手紙の内容を知っていても、誰からくる手紙とわかっていても、

 

手紙が来るまでの時間は愛しく、ふたりにとって幸せな時間でした。

 

手紙が持つ力を改めて感じました。相手のために便せんを選んで、

 

文章を考えて、切手を選んで、ポストに出しに行く、そして返事を待つ時間、

 

その全ての工程がギフトなんだと気づかされました(*^^)v

 

子どもにもこんなにすてきな友人が、生涯に一人でも出来たらいいなぁ、

 

大切にして欲しいなと思いで読み聞かせしました。

 

【作:アーノルド・ローベル 訳:三木卓 出版社:文化出版局

 

 

 


ふたりはともだち (ミセスこどもの本)