★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

ふたりはいつも  *アーノルド・ローベル

 

子どもも私も大好きな、仲良しのかえるくん、がまくんのシリーズ!

 

”ふたりはいつも”という題のとおり、『そりすべり』『そこのかどまで』

 

『アイスクリーム』『おちば』『クリスマス・イブ』の5つの物語は、

 

それぞれ春夏秋冬の季節、1年間のふたりの日々が描かれています。

 

2人でやったら何だって出来る気がするし、何でもうまくいく気がする。

 

でも1人だったら、ちょっと心細いな。

 

2人だと楽しいことは2倍になるし、悲しいことは半分になる。

 

時にはお互いのことを思っていても、すれ違ってしまうこともあるけど、

 

やっぱり君じゃなきゃ。君が一番なんだ!という気持ちが2人から溢れています。

 

人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇だという言葉を遺した、

 

チャップリンの言葉が浮かびます。

 

かえるくんとがまくんの2人を見ていると、この言葉がぴったり。

 

すべての物語がユーモアで溢れてる。

 

こんな親友がひとりできたら、人生は豊になり、幸せに過ごせるんだろうな!

 

子どもにもいつかこんな素敵な友人ができますように☆彡

 

かえるくんとがまくんのお話は、特別なことじゃなく、日常のありふれた場面を、

 

描いているところが、読者の心を掴み、親近感が湧くのだと思います。

 

子どもは『アイスクリーム』がお気に入り!

 

かえるくんのためにアイスを買ったがまくん。かえるくんの待っている場所までは遠く、

 

どんどんアイスが解け始め、ボタボタとがまくんの体に落ちていき、

 

最後はアイスまみれのドロドロおばけに。

 

私は『そこのかどまで』が一番好きなお話です。

 

春がもうそのかどまで来ているよという言葉を信じ、2人でいろんな角を曲がって、

 

春を見つけにいく可愛らしいお話です。

 

『おちば』では、お互いの家のおちばを秘密で掃除しに行き、

 

きっと相手はびっくり、喜んでくれるだろうと思って眠りにつくのですが、

 

強い風が吹き、元の散らかった状態に戻ってしまって、

 

お互いの家にこっそり掃除しに行ったことを、相手に気づいてもらえないけれど、

 

お互いに相手の喜ぶ顔を思い浮かべ、幸せそうな二人に、思わずほっこりと、

 

こちらも温かい気持ちになります。

 

季節は移り変わっても、いつまでも変わらない2人の関係に癒される作品です。

 

【作:アーノルド・ローベル 訳:三木卓 出版社:文化出版局

 

 

 


ふたりはいつも (ミセスこどもの本)