毎日15時にオープンする、みつばちさんのティールーム。
パイにケーキ、タルトにエクレア、色とりどりの美味しいお菓子と、
お茶や飲み物を一緒にいただける人気のお店です。
お店の外には開店前から、たくさんの行列ができています。
お店のキッチンでは、てんとうむしさんたちが、
お菓子の材料を混ぜたり、こねたり、生地をのばしたり大忙しで働いています。
15時になりました。
今日最初のお客様は、アリのご夫婦と、アリの親子です。
今日のおすすめはエクレアです。
一緒に桃色のレモネードや、ローズヒップティーがをお客さんにすすめます。
ところが、キッチンでハプニングが。
外の窓から花が咲くのが見えたてんとうむしさんたちが、
次々に外へ飛び立っていってしまったのです。
作りかけのお菓子たちが机に、床にころがります。
みつばちさんがキッチンに戻ると、変わり果てたキッチンに、ショックを受け、
放心状態。
チョコは壁に飛び散り、アイスクリームをつくる機械が爆発し、
みつばちさんは一人、何からどう手をつけてたいいかわかりません。
大きな音に驚いたお客さんたちが、キッチンに集まり、
みんなで力を合わせてキッチンのそうじをし、みつばちさんの汚れたエプロンを、
きれいなものに変え、温かいお茶を入れました。
すっかりピカピカに片付くと、お客さんはまた席に戻りお茶の時間を楽しみ始めました。
みつばちさんは涙を流しながらみんなにお礼を言いました。
するとお客さんたちは、あなたのお菓子はとってもおいしいけど、
わたしたちはあなたのお菓子以上に、あなたのことが大好きで、会いに来ているのと。
絵がとてもカラフルで美しく、たくさん登場する虫さんたちもドレスや、スーツを
キレイに着こなしているので、子どもは人みたいだね、これはなんの虫かな?
と喜んで読んでいました。
何よりお菓子も飲み物も、とっても美味しそうで、大人も思わず笑みがこぼれます。
お店も立地とか関係なく、外見もそんなに目立つわけではないのに、
ふしぎと繁盛しているお店を見かけることがありますが、
料理がおいしいだけでなく、そのお店で働く店主の人柄に惹かれて通うという
話もよく聞きます。
美味しいお菓子と、仲間との心のつながりを感じられる一冊です(*^-^*)
人は美味しいものを目の前にすると、みんな笑顔になりますね☆彡
【文:ヘイリー・バレット 絵:アリソン・ジェイ 訳:峰 飼耳】