”ぼくだけのこと” ”わたしだけのこと”みんなは何を思い浮かべるだろう?
足が速いとか?自転車に乗れるとか?逆立ちができるとか?ピーマンが好きとか?
ようたくんの”ぼくだけのこと”は?
兄弟にはない、えくぼが右のほっぺにだけあること。
家族の中で、ぼくだけよく蚊に刺されること。逆立ち歩きができること。
運動会で貧血で倒れたこと。
ぼくだけとなりの家の犬チャッピーにほえられないこと。
自分の事を一番知っているのは自分。でも自分でも気づいていない自分を、
周りの人が教えてくれることもある。
世界でたったひとりの自分。みんながオンリーワンで、特別な存在だということ。
もし世界にぼくと同じような子がいたらそれはきっと奇跡だ。
そして今日という1日を過ごすぼくの時間も、ぼくだけに流れる時間。
特別なことだけじゃなくていい、きっと君だけのことがたくさんあるはず。
子どもに読み聞かせしながら、自分だけのことを、探しながら、会話しながら、
楽しく読み聞かせしました(*^-^*)
自分という存在を俯瞰して、客観的にみる力、自分という人間を深く知る力が
見につくといいなぁと思います。
そして、自分も友達も、みんな世界でたった一人の特別な存在なのだということを、
読んで知ってもらいたい1冊です☆彡
《著者紹介》
作:森絵都(もりえと)
1968年、東京に生まれる。講談社児童文学新人賞を受賞した『リズム』でデビュー。
同作品で椋鳩十児童文学賞を受賞。その後、『宇宙のみなしご』(野間児童文芸新人賞・産経児童出版文化賞ニッポン放送賞)、『アーモンド入りのチョコレートのワルツ』(路傍の石文学賞)、『つきのふね』(野間児童文芸賞)、「DIVE」4部作(小学館児童出版文化賞)、『カラフル』(産経児童出版文化賞)、『風に舞い上がるビニールシート』(直木賞)、『この女』など、作品を発表、数々の賞を受賞。幼年童話に「にんきもの」シリーズ、絵本テキストに『おどるかつおぶし』『オニたいじ』『ボタン』、近作に『気分上々』など幅広く活躍。
絵:スギヤマカナヨ
1967年、静岡県に生まれる。東京学芸大学初等科美術卒業後、文具会社へデザイナーとして入社、1990年よりフリーランスとなる。アート・スチューデント・リーグ・オブ・ニューヨークでエッチングを学ぶ。作絵の絵本に『K・スギャーマ博士の動物図鑑』『K・スギャーマ博士の植物図鑑』『ペンギンの本』(講談社出版文化賞絵本賞)、
『ぼくのおべんとう』『わたしのおべんとう』『てがみはすてきなおくりもの』『ほんちゃん』ほか多数。『ボタン』『あいうえたいそう』など作家と組んだ絵本作品も多い。絵本作家としてだけでなく、『鉄は魔法使い』などのさし絵、カレンダー、ノートなどグッズの制作も手がける。
※絵本より引用