フィンセントゴッホは10年足らずの間、900点の作品を世に残しました。
生きている間に売れた絵の数は5枚程度で、ほとんど評価されることなく、
37歳という若さでこの世を去りました。ゴッホの絵はそのあと評価され、
現代に至るまで、根強い人気で、有名な画家の一人として名を連ねています。
ゴッホの幼少期から星月夜が描かれるまでを描いた伝記絵本です。
ゴッホは幼い頃から、寂しがり屋で、とても繊細で、癇癪持ちで、
激しい心の持ち主でした。
学校もうまく通うことができず、画家になってからも、他の画家とは違う作風は、
すぐには受けいられず、評価されませんでしたが、唯一ゴッホの才能を認めて、
支え続けたのは弟のテオです。ゴッホにとって弟の存在は、とても大きなものだったと
思います。兄弟の絆もとても深いものでした。
フィンセントは眠れませんという言葉に、ゴッホの生きづらさ、苦悩がにじみ出ています。
生きている間、誰からも才能を認められなかったゴッホですが、
自分の才能、画風を信じて、稲妻に打たれたように筆をキャンパスに走らせました。
ゴッホが見つめていた世界が少し垣間見れるような気がします。
自分の信じる道を、信じ突き進んだゴッホの力強さが、
絵に表現されているように思いました。
子どもと美術館に行くときに、読みたい一冊です(*^-^*)
【文:バーブ・ローゼンストック 絵:メアリー・グランプレ 訳:なかがわちひろ
出版社:ほるぷ出版】