人間はみんな恐竜が実際に生きてきた世界を知らない。
こんな大きな生き物が生きていた時代があったなんて、
そして無敵に思えた恐竜の時代が終わりを迎えたなんて、考えても想像がつかない。
図鑑や資料に残っていることは、すべて今地球で生きている科学者や研究者が、
調べて、研究して、残してきたたものなのだ。
どんな色をしていたかも、恐竜の子孫である鳥たちの羽などを見て、
予測したものだ。
この絵本は図鑑を物語りにして読める一冊です。
図鑑ほど堅くなく、その時代に生きていた恐竜たちがどんな生活していたか、
どんなものを好んで食べていたかのか、大きさや、走る速度など、
どんな環境化で、自分の命を守るために日々、暮らしていたのか、
想像できる絵本になっています。
アーノルドローベルが描く恐竜の絵は、それぞれに特徴をとらえ、躍動感があって、
見ごたえたっぷりです。
恐竜の時代の始まりかり、恐竜時代の終わりまで、
歴史も小さな子どもたちにも分かるように説明されています。
歯が2千本もあったものや、歯が折れても次から次へと生えて来るもの。
一番大きな恐竜だったブラキオサウルスは、逃げるのが遅かったので、
水の中に入って、水辺の草を食べていたことなど、11種類の恐竜の生態が紹介
されています。
まだまだわかっていないことも多い恐竜の世界。
これからも新しい発見がされていくのでしょうか。
【文:ペギー・パリッシュ 絵:アーノルド・ローベル 訳編:杉浦宏
出版社:文化出版局】