★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

ヘンゼルとグレーテル

 

グリム童話で有名なヘンゼルとグレーテル

 

お菓子の家というイメージが先行していて、実は今回物語をしっかり読むのは初めてです。

 

表紙がお菓子の家のわりに、黒や茶色を基調としたほのぐらい雰囲気に違和感を

 

覚えつつ、読み進めてみると、

 

なかなか内容は、子どもに読み聞かせするにはヘビーな内容でした。

 

貧乏が理由で継母に捨てられる兄弟が、ぺこぺこにお腹を空かせていると、

 

森の中にお菓子の家があるのを見つけ、二人はポリポリと食べ始めます。

 

その家には人喰い魔女が住んでいて、子どもたちにたくさんおいしい料理をふるまい、

 

太らせて最後食べてしまう!?

 

子どもたちは、知恵を使って魔女を退治し、たくさんの宝石を持って、

 

家に戻ると、継母はすでに亡くなっていて、実の父親と幸せに暮らすというお話。

 

ほのぐらい色彩の中、魔女がひときわ恐ろしい存在に描かれているけれど、

 

一番怖いのは継母、それを黙認している父親だ。

 

父親には子どもを最後まで守って欲しかったなぁと思います。

 

絵は色調が暗いものの、かわいい童話らしい絵になっていて、

 

子ども向けに描かれています。

 

しかし、グリム童話はやはり怖いお話が多いですね。

 

勇敢で、思いやりのある兄弟の果てしない冒険物語です!

 

お菓子の家は、何歳になっても夢があって憧れます(*^-^*)

 

《著者紹介》

監修:西本鶏介

奈良県生まれ。昭和女子大学名誉教授。児童文学や児童文化に対する評論、作家・作品論、民話の研究、創作など幅広く活躍。絵本や民話の再話も多い。また坪田譲治文学賞などの選考委員もつとめる。著書は各ジャンルにわたって600冊を超える。近刊の著書に『まよなかのたんじょうかい』(すずき出版)、「西本鶏介児童文学論コレクション(全3巻)」(第36回巌谷小波文芸賞特別賞受賞/ポプラ社)などがある。

 

文:小森香折

東京都生まれ。作家、翻訳家。『ニコルの塔』(BL出版)にて第5回ちゅうでん児童文学賞受賞、第22回新美南吉児童文学賞。作品に『里見家の宝をさがせ!』(偕成社)、

『レナとつる薔薇の館』(ポプラ社)、『かえだま』(朝日学生新聞社)、『パレルワールド』(文研出版)、『時知らずの庭』(BL出版)、絵本の翻訳に『びっくりたまご』(フレーベル館)、『喜劇レオンスとレーナ』(BL出版)など多数。

 

絵:吉田尚令

大阪府生まれ。書籍の装画や絵本などを手がける。『希望の牧場』(森絵都・作/岩崎書店)にて2016 IBBY :ONOUR LIST イラストレーション作品部門選定、第5回JBBY賞受賞。挿し絵を手がけた作品に「雨ふる本屋」シリーズ(日向理恵子・作/童心社)、『ショクパンのワルツ』(ながすみつき・作/フレーベル館)、絵本の作品に『悪い本』(宮部みゆき・作/岩崎書店)、『わたしおべんきょうするの』(角野栄子・作/文溪堂)など多数。

※絵本より引用

【監修:西本鶏介 文:小森香折 絵:吉田尚令 出版社:フレーベル館

 

 


ヘンゼルとグレーテル―グリム童話より (ひきだしのなかの名作)