『999ひきのきょうだい』シリーズのうちの1冊です。
春に999個の卵を産んだ、カエルのお母さん。大きくなぁ~れとカエルの赤ちゃんに
話しかけてます。
すると、みるみる子どもたちは成長し、池は小さくなって、もうぎゅうぎゅうです。
ついに全員で新しい大きな池へ、お引越しすることになりました。
列を組んで、はぐれないように歩きますが、子どもたちは大はしゃぎ。
お父さんとお母さんは子ども達をなだめながら、道を進みます。
途中ヘビに気を付けてねと話していると、カエルの子どもたちはへびのしっぽを
ひっぱりヘビはちょうどお腹がいっぱいでお昼寝中のようですが、
お父さんとお母さんは冷や汗もの。
ヘビからそっと逃げてほっと一息ついたところで、今度はお父さんがとんびに
体をつかまれてしまいます。お母さんもお父さんを助けようと体にひっつき、
子ども達も置いていかれないように、次々にしがみつき、
長い長い列が空を飛んでいきます。
とんびは999匹の兄弟とお父さんとお母さんを持ち上げるものの、
あまりの重たさに空中で離してしまいます。
みんな無事でいられるのか?
ハラハラドキドキの連続。かえる家族のお引越しです。
池の中から999匹のカエルが出ていくところは、体がゾワゾワとしました。
ヘビ1匹に遭遇するよりも、カエル999匹+2匹に遭遇する方がよっぽど怖い!?笑
子どもはたくさんのカエルの大移動がとっても面白いようです。
最後は虹が笑っているみたいと、新しい発見をしていました。
《著者紹介》
文:木村 研(きむら・けん)
1949年鳥取県生まれ。児童文学作家。おもちゃ・遊びの研究科としても活躍している。
主な作品に「一人でもやるぞ!と旅に出た」(草炎社)、「手作りおもちゃを100倍楽しむ本」(いかだ社)、「だいちゃんとてるてるじいさん」「わくわく!びっくり!手づくり絵本」(以上、チャイルド本社)などがある。日本児童文学者協会会員。
絵:村上康成(むらかみ・やすなり)
1955年岐阜県生まれ。創作絵本、ワイルド・ライフ・アートなどで独自の世界を展開する自然派アーティスト。ボローニャ国際児童図書展グラフィック賞、BIB世界絵本原画ビエンナーレ金牌、日本絵本大賞などを受賞。「ピンクのいる山」(徳間書店)、「くじらのバース」「石のきもち」(以上、ひさかたチャイルド)など作品多数。伊豆高原と石垣島に村上康成絵本ギャラリーがある。
※絵本より引用
【文:木村研 絵:村上康成 出版社:ひさかたチャイルド】