★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

せかい いち おおきな うち  *レオ=レオニ

 

いつか、大きな家に憧れているかたつむりの子。

 

世界一大きくて、カッコよくて、立派で、美しい家に住むのが夢。

 

お父さんは、家は小さい程いいぞと、かたつむりの子にある昔話を聞かせます。家

昔大きなお家に憧れたかたつむりが、どんどん自分の家を大きくしていき、

 

他にはない突起のあるデザインの家になり、さらに祈っていると、

 

カラフルなサーカスのような家になり、世界にたったひとつのおうちができました。

 

ある日、食べるキャベツがなくなり、みんなが次のキャベツへお引越しをはじめると、

 

その大きな家を持ったカタツムリだけ、あまりに家が大きすぎて、重すぎて、

 

一歩も進むことが出来ずに、食べるものがなくなり、そのまま消えてなくなってしまいました。

 

あんなに立派で美しかった家も壊れ、崩れてしまったというお話をお父さんから聞いたて、

 

かたつむりの子は、涙が止まりませんでした。

 

かたつむりの子は、本来素晴らしい家とは何か?をお父さんから教わります。

 

大きくて、立派で美しいものに価値を置いていた子が、

 

身の丈に合った新しい価値に気づくストーリー。

 

本当の幸せとは何か?

 

大きなものを持っていることが幸せなのか?

 

人間も両の手を合わせても二本。その二つの手のひらに掴めるもの、

 

背負えるものは限られています。

 

自分に持ちきれないものを、たくさん持っていても、かえって身動きが取れなくなって

 

しまうのかもしれません。

 

行きたいところへ、行きたい時に行き、見たいものを見て、

 

会いたい人に会い、美味しいものを食べ、当たり前のようにある、

 

側にある小さな幸せこそが、大きな幸せなのだと問いかけてくれる一冊です。

 

子どもの価値観が形成される前に、いろんな価値観に触れさせたいなと思います(*^-^*)

 

《著者紹介》

作:レオ=レオニ

1910年オランダのアムステルダム生まれ、イラストレーター、グラフィックデザイナー、および絵本作家として、米国でもっとも活躍した芸術家のひとり。作品には、”Little Blue and Little Yellow"、カルデコット賞次点で当社邦訳発行の「ひとあし ひとあし」(Inch by Inch)「スイミー」「フレデリック」「アレクサンダとぜんまいねずみ」。「せかい いち おおきな うち」(児童図書スプリングフェスティバル賞およびBIB金のリンゴ賞)「さかなは さかな」や、1964年最優秀作品としてアメリカ図書館協会の指定をうけた”Tico and the Golden Wings"など。

 

訳:谷川俊太郎

1991年東京生まれ。詩人として活躍、また絵本や記録映画の脚本も書く。1952年に第1詩集「二十億光年の孤独」を刊行、近作には、エッセイ集「んまであるく」詩集「はだか」、「女に」などがある。

※絵本より引用

【作:レオ=レオニ 訳:谷川俊太郎 出版社:好学社】

 

 


せかいいちおおきなうち―りこうになったかたつむりのはなし