ハリーシリーズのファンです(*^^)v
黒いぶちのある白いいぬのハリーは、おばあちゃんから、
バラ柄のセーターをプレゼントされました。
でもハリーはバラ柄がお気に召さないようで・・・
家族と一緒にセーターを着てさっそくお散歩にいくものの、
他の犬にもワンワン笑われて、不機嫌なハリー。
デパートに着くと、ハリーのセーターを脱がせ、ハリーの口にくわえさせました。
ハリーはそうだ、このセーターをどこかに捨ててしまおうと考えました。
ペットショップに捨ててみると、店員さんがセーターを持って追いかけて来ます。
食品売り場でそっとセーターを捨ててみると、今度は親切なおばさんが拾って
くれました。
花屋さんのバラの植木鉢にそっと隠しましたが、小さな男の子が見つけて
追いかけて来ました。
ハリーにあきれた家族は、またバラ柄のセーターをハリーに着せました。
ハリーはトボトボ落ち込んで歩いていると、セーターのはしから、
長い毛糸が一本垂れているのを見つけました。
ハリーはひっぱてみると、するすると糸がほどけて長くなっていきます。
空からそれを見ていた鳥が、ハリーのセーターの毛糸をくちばしで
くわえると空高く飛んでいきました。
スルスルと、みるみるうちにセーターの面積が小さくなっていき、
あとかたもなくなってしまいました。
ハリーはうれしくなりました。
家に帰ると、おばあちゃんから手紙が来ていました。
今度おうちに遊びにいきますと書いてあります。
ハリーにセーターを着せたところを見せようと家族は思っていましたが、
セーターがどこにも見つかりません。
みんなで家中を探しますが、セーターの行方をしっているのはハリーだけ。
おばあちゃんが来ると、ハリーはお散歩をせがみ、
外へ連れ出します。
そして、大きな木の下に連れていくと、しっぽをぶんぶん振って吠えました。
なんとその木の上にバラ柄のセーターでできた鳥の巣があったのです。
みんな驚きました。
おばあちゃんは、ハリーに新しいセーターをプレゼントしました。
今度は、どんなセーターだったのでしょう。
ハリーは犬ですが、いつもこの犬であるハリーに、私たち読者は共感して、
読んでいるように思います。
子ども目線だからこそ、子どもが夢中になる絵本なのだと思います。
人間らしくって、ユーモラスで、どんないたずらをしても、
どこか憎めないハリー。どのシリーズもクスっと笑える楽しい絵本です(*^-^*)
【文:ジーン・ジオン 絵:マーガレット・ブロイ・グレアム 訳:わたなべしげお
出版社:福音館書簡】