朝食をたっぷり食べた、こぶたと、こひつじ、こうし、こうまは、
お母さんの許しを得て、子ども達だけで、畑にお散歩に出かけました。
『かえりみちをわすれないで。ごはんまでに帰ってくるのよ。』とお母さん。
ごきげんで子どもたちはおさんぽにでかけます。
家に帰るまでの道に目印があり、
こぶたの大好物なりんごの木でぐるぐると周りを走りながら、
こうしの大好きなほしくさの山でかくれんぼしたり、
こひつじの大好きなかぶの畑を、ぴょんぴょん飛び回って追いかけっこしたり、
次のはたけには大きなみずたまりがあり、みんなで水遊びに夢中。
楽しいおさんぽをした、子ども達は、いつの間にかお腹がペコペコに。
さぁ~来た道を帰ろうとすると、おや?さっきと景色が違います。
目印にしていた場所の大好物が何もありません。
もしかして道に迷ってしまったのでは?とみんなが不安になっていると、
みんなのお母さんがおかえり~と声をかけてきます。
みんなの大好物と一緒に出迎えてくれました。
子ども達がお散歩している横で、違う展開があり、
絵の端っこを読みかえしてみると、しっかりと詳細に描かれています。
ハッチンスらしい素敵な絵と、ユーモアにあふれた作品です(*^-^*)
おさんぽの後、大好きなママと、大好物が待ち構えている幸せ。
そして子どもたちの無邪気な姿がとても印象的な絵本です☆彡
《著者紹介》
作:パット・ハッチンス
1942年イギリスに生まれました。7人きょうだいの下から2番目でした。美術学校に学んだ後、ロンドンの広告代理店に勤務。結婚を機にニューヨークに移り絵本を描くようになりました。作品に『ロージのおさんぽ』(偕成社)、『ティッチ』(福音館書店)、
『風がふいたら』(理論社=1974年ケイト・グリーナウェイ賞)などがあります。
イギリス在住。
訳:いつじあけみ(井辻朱美)
1955年東京に生まれました。東京大学理学部生物学科をへて、同大学院人文系研究科比較文学比較文化修士課程修了。白百合女子大学文学部教授。歌人。創作に『遙かよりくる飛行船』(理論社)、評論に『ファンタジーの魔法空間』(岩波書店=第27回日本児童文学学会賞)、翻訳にO・R・メリング『光をはこぶ娘』(講談社)、歌集に『水晶散歩』(沖積舎)など。東京都在住。
※絵本より引用
【作:パット・ハッチンス 訳:いつじあけみ 出版社:福音館書店】
かえりみちを わすれないで (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)