私も子どもと一緒に初読みでした。一寸法師のお話もこれが初めて。
一寸という大きさがわからない子どもでしたが、絵を見て、
小さな人だ~?赤ちゃんなの?赤ちゃんより小さいね~と
不思議そうに見ていました。
子どもが欲しかったおじいさんとおばあさんは、神様から小さな身体をした
男の子を授かりました。花の蜜で育て、大きくなるとごはんを一粒ずつ与えました。
あまりに小さいので、同じ年頃の子からいじめられていましたが、
ある日一寸法師は、もっと広い世界を知りたいと旅に出ることを決意しました。
針を剣替わりに持ち、おわんに乗って川を下り、箸でお椀の船をこぎます。
やがて城に着くと、お殿様に会い、お殿様の手のひらで舞を披露し、
お殿様に気に入られ、お姫様のお付きになることに。
ある日鬼に襲われたお姫様を、針の剣で鬼を退治し守り、
鬼の置いていったこづちで、大きくなり、
お姫様の婿になり幸せに暮らしましたというお話。
日本の昔話にはよく鬼が出てきて、こづちで色んな願いを叶えてくれる
内容のお話が伝わっていて、いっすんぼうしの身体がみるみる大きくなっていく姿も、
迫力のある絵で、表現されています!
一寸法師は人よりも、身体が極端に小さいにも関わらず、
物怖じせず、小さい身体をいかしながら、あらゆる工夫をして、
色んな困難に立ち向かう勇敢な姿に、勇気をもらえる一冊です!
小さい身体ながら、大きな視野を持っていた一寸法師。
広い世界へ、身一つで飛び込んでいく力強い姿が印象的です(*^-^*)
昔話は、たくさんの人が原作を元に絵を描いたり、文章で表現され、
少しずつ作者によって解釈や表現が違うので、
また時間を置いて、他の作者が描く一寸法師も読んでみたいと思います☆彡
【作:松谷みよ子 絵:太田大八 出版社:にっけん教育出版社】