★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

トイレにいっていいですか  

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小学校になると、休み時間にしかトイレに行けなくなります。

 

自分でコントロールしなくてはいけなくなります。

 

10分の短い休憩の中で、順番を並びながら、時には上級生の子に、

 

先を越されながらトイレを済ませなくてはなりません。

 

もし授業中にトイレに行きたくなったら・・・

 

手を上げて『先生、トレイにいってもいいですか?』と言うのにとても勇気がいります。

 

先生に言った後、一人教室を出て、静かな廊下を歩き、

 

誰もいないトイレに一人で向かうのもまた大きな勇気がいるんですよね。

 

この絵本を読んでトイレに行きたいと伝える勇気、そしてトイレに行く勇気が

 

わいたらいいなと思います☆

 

オムくんは一年生。学校のトイレが苦手です。

 

休み時間にトイレにいくと、大勢集まってきて、他の学年の生徒も一緒に入って来るので、

 

いじわるな子もいて、あとまわしにされてしまいます。

 

トイレをあきらめて、逃げ出してしまいました。

 

次の授業中どうしてもトイレが我慢できなくなり、先生に

 

『トイレいってもいいですか?』というと、クラスのみんなに笑われてしまいました。

 

オムくんが廊下に出ると、しーんと静まり返っていて、いつもと違いなんだか怖い。

 

すると2年生の教室のドアが開いて、ネコが一緒にいこうと話しかけてくれました。

 

他のクラスのドアからもまた一人?一匹?と出てきて、

 

たくさんの動物に背中を押されながら、オムくんは一緒にトイレに向かいます。

 

みんなは入口で待っているからねぇ~と言って、

 

オムくんは一人トイレに入っていきました。

 

トイレを済ませ、ホッとしたオムくんが廊下に出ると、

 

もうそこには誰もいませんでした。

 

それから、オムくんは次の休み時間も、お友達をみんな誘って、

 

みんなでトイレに行きました。というお話です。

 

子どもの目線で、悩み事を共有しながら、どうしたら解決できるかなの提示があり、

 

オムくんを通して成功体験でき、自分もできるかもと勇気がわいてくる一冊です。

 

小学校入学準備に合わせて、読み聞かせしたい絵本です(*^-^*)

 

《著者紹介》

作:寺村輝夫(てらむらてるお)

1928年、東京に生まれる。早稲田大学卒業。文京学院大学名誉教授。

毎日出版文化賞、国際アンデルセン国内賞、講談社出版文化賞絵本賞、巌谷小波文芸賞受賞。『ぼくは王さまシリーズ』『アフリカのシュバイツアー』『おおきなちいさいぞう』『寺村輝夫のとんち話・むかし話』『かいぞくポケットシリーズ』『おはなしりょうきょうしつ』『わかったさんのおかしシリーズ』『まほうつかいのレオくん』『わたしまじょですマヤイです』『寺村輝夫全童話』など著作多数。

 

絵:和歌山静子(わかやましずこ)

1940年、京都府に生まれる。武蔵野美術大学デザイン科卒業。日本児童出版美術家連盟会員。絵本、挿絵など広く活躍。寺村氏との作品に『あいうえおうさま』〈絵本にっぽん賞〉『ぼくは王さまシリーズ』『おおきなちいさいぞう』〈講談社出版文化賞〉『どうぶつえんができた』などがある。そのほかに『おかあさんとみる性の本シリーズ』『ちびねこミシェル』『よあけまで』『しっこっこ』『おやまごはん』『てんてんてん』『わがままろぼっと』など多数。

※絵本より引用

【作:寺村輝夫 絵:和歌山静子 出版社:あかね書房

 


トイレにいっていいですか