★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

こねこのチョコレート  *B・k・ウィルソン

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弟思いのやさしいお姉ちゃん、ジェニーは4歳の女の子。

 

弟のクリストファーは、もうすぐ3歳の誕生日を迎えようとしている。

 

おかあさんと一緒にジェニーは、誕生日プレゼントを選びに買い物に出かけました。

 

おもちゃ屋さんで、私も欲しいとダダをこねることもなく、

 

しっかりもののお姉ちゃんは、弟に自分のお小遣いで、こねこの形をした、

 

かわいいチョコレートをプレゼントすることにしました。

 

そして誕生日の日まで、弟にプレゼントがバレないように、

 

お母さんは食器棚におもちゃを隠して、ジェニーは自分の部屋のたんすの引き出しに

 

隠しました。

 

その晩、チョコレートが気になってしまって、ジェニーは眠れなくなりました。

 

”『こねこのチョコレート、ひとつ たべたいな』”ジェニーはひとつだけと

 

自分に言い聞かせて食べてしまいました。

 

またベッドに戻ったジェニーでしたが、チョコの味が後を引きます。

 

もう一つだけ、

 

もう一つだけ・・・・

 

しばらくすると、箱の中のねこのチョコレートは、ひとつも、残っていませんでした。

 

ジェニーはとうとう全部食べてしまいました。

 

次の日はクリストファーのお誕生日です。

 

お父さん、お母さん、おばあちゃんがそれぞれプレゼントを渡すと、

 

クリストファーは大喜び。

 

”『ジェニーからもプレゼントがあるのよ』おかあさんが、いいまいた。”

 

ジェニーは下を向いたまま、チョコの箱をかかげ、

 

自分をはずかしく思っていました。

 

クリストファーはまたまた大喜びで、箱を開けると、中はからっぽでした。

 

”『ほんとうにごめんなさい』ジェニーは、すすりなきました。”

 

おとうさんが部屋に入って来て、クリストファーを呼びました。

 

なんと一緒に住んでいる黒猫のティブルが、自分のバスケットの中で、

 

子猫を3匹産んでいたのです。

 

お父さんは『クリストファーの誕生にティブルもプレゼントをくれたよ』と。

 

クリストファーは”『チョコレートのこねこより、ほんもののこねこのほうがずっといいや!』”と大喜び。

 

家族がみんなにっこり笑顔になりました。

 

息子へ読み聞かせしていると、ジェニーがいけないことをしているというのがわかるようで、

 

だんだん結末が怖くなってしまって、私の背中に隠れてしまいました笑

 

ジェニーが怒られると思って、怖かったそうです。

 

でも結末は予想外にほっこりと、幸せに包まれていて、ホッとしました。

 

しっかり者のジェニーも、ちゃんと4歳の女の子だったんだなぁ~と

 

とても微笑ましくなります。

 

そして、家族も決してジェニーを責めるわけでもなく、

 

温かく見守っている姿が素敵です。

 

《著者紹介》

作:B・K・ウィルソン

1929年、イギリスに生まれる。ロンドンやシドニーの出版社数社で編集者として活躍する。1976年からはフリーの立場で編集顧問を務める。著者も多数あり、幼い子ども向け

のお話の他、少年少女向けの小説も書いている。他に、各国の昔話の再話も多数ある。

現在はシドニー在住。

※絵本より引用

【作品:こねこのチョコレート 作:B・K・ウィルソン 絵:大社玲子 

  訳:小林いづみ 出版社:こぐま社】

 


こねこのチョコレート