★KIKOがお勧めしたい絵本の世界★

年間200冊読んで、人にお勧めしたいと思った絵本を紹介します♪

街どろぼう  *junaida

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友達も家族もいない巨人が、寂しくて、自分の住んでいる場所に、

 

街から家を、そこに住む人々を盗んでいきます。

 

巨人は盗んだ人々に、その代償として願い事をなんでも叶えますと伝えると、

 

人々は、私たちだけでは寂しいので、自分たちの家族を、友人を連れてきてくださいと

 

言い、みんな連れてくると、今度は私たちだけでは不便なので、

 

お店を持ってきてくださいと言い、

 

その数はどんどん増え、とうとう街まるごとを盗むことになりました。

 

巨人の周りには、人が溢れましたが、

 

巨人のさみしさは、解消されるどころか、募るばかりでした。

 

一人でいる寂しさよりも、誰かと一緒にいる寂しさのほうがつらい。

 

巨人はとうとう耐えられなくなって、自分が盗んで作り上げた街から一人離れました。

 

すると、以前に巨人が盗んだ街に、たった一軒、たった一人の少年が、

 

今もそこで独りぼっちで暮らしていました。

 

少年は街の誰からも選ばれず、声がかからなかったのです。

 

巨人と、少年は、寂しさを分かち合い、初めて互いの友達になりました。

 

それからは二人で話をしたり、サンドイッチをほお張ったり、

 

楽しい時間を過ごしましたというお話です。

 

巨人は街を盗むことは出来ても、人の心までは盗むことは出来なかった。

 

同じ孤独を少年と共有することで、巨人は寂しさと向き合い、寂しさを克服しました。

 

賑やかな大勢の人の中にいても、さみしさを抱えている人もいる。

 

たった一人の心を許せる親友がいるだけで、幸せになれることもある。

 

単行本サイズの小さな絵本の中に、大きなメッセージが込められています。

 

色彩も綺麗で、子どもから大人まで楽しめる絵本です(*^-^*)

 

【作:junaida  出版社:福音館書店 】

 


街どろぼう (福音館の単行本)